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2012年2月

2012年2月27日 (月)

♪ジャスト・フレンズ(Just Friends、1931年jazzスタンダード)、歌詞、日本語訳。

2012.2.27
                                                                           ♪参考資料[歌詞翻訳曲目一覧/ページ相互リンク]
 この曲について書いた過去記事に、歌詞検索サーチによるアクセスがポチポチ現れる。「なんだ、出ていないのか」と失望させる結果になるので、改めて、ここで掲げておく。

◆◆◆◆◆◆◆◆
■Sam M. Lewis作詞/John Klenner作曲による1931年の曲で、同年10月にレッド・マッケンジー楽団(Red McKenzie and His Orchestra、見よ)によって世に出た。しかし、ヒットしたのは、翌1932年にLeonard Joy's Orchestraをバックにラス・コロンボ(Russ Columbo)が唄ったレコードによる。以来、何度も吹き込まれ、ジャズ・スタンダードとなっている。
    (Wikipediaから。併せて、曲の構造などについて、過去記事を参照されたい)                              

                Just  Friends
                                                         
(w)Sam M. Lewis  (m)John Klenner, 1931
(Verse)
We two were sweethearts but we said good-bye,
One with a handshake and one with a sigh.
We two were sweethearts by a sacred vow.
What are we now?
What are we now ?


(Chorus)
Just friends,
Lovers no more.
Just friends,
But not like before.
To think of what we've been
And not to kiss again
Seems like pretending
It isn't the ending.


Two friends,
Drifting apart.
Two friends,
But(and) one broken heart.
We loved, we laughed, and we cried,
Then(And) Suddenly love died,
The story ends,
And we're
Just friends.
    
*全音楽出版社「スタンダード・ジャズのすべて②」とネット記事を土台に、上記コロンボの唱を聴いてまとめた。
       
(コロンボはバースをコーラス二つの間に挟んで間奏のように唄っている)

           ジャスト・フレンズ(ただのトモダチなんて)
(バース)
 二人は恋人同士だったけど、「さいなら」したのね。
一人は握手で、一人はため息で。
誓い合った恋人同士だった。
 それが、どう、こんなになってしまって、
どういうこと。

(コーラス)
  ジャスト・フレンズ、ただのオトモダチ、
もう愛人同士じゃない。
 トモダチ同士だけど、
以前とは違う。

 以前の仲をあれこれ語りあうけど、
もうキスはしない。
 まだ仲が終わったわけじゃない、
なんか、そんな振りをしているようだけど、違う、
もう終わったのよね。

 友だち同士、二人、
離れ離れに漂ってる二人、
 友だち同士だけど、
でも、一人は、失恋に嘆いている。
 愛し合い、笑い、一緒に泣いた。
ところが、ある日突然、愛が死んでしまう。
「ジ・エンド」、物語は終わり。

 二人は、単なるお友達、
アア、そんなことってある、耐えられないわ。


Russ Columbo - Just Friends (1932)
 ラス・コロンボ
  唱を聴きながら歌詞を追う都合があるので、改めて掲げておこう。

 (1908.1.14 - 1934.9.2)  バイオリン奏者、歌手、映画俳優
 バイオリン奏者として、13歳でプロ・デビューした。イタリア移民夫妻の12番目の子。真っ白のスーツに身を包む伊達男ぶりもあって、同じくイタリア系のペリー・コモ、フランク・シナトラに強く影響し、二人を歌手の道に進ませることになった。残念ながら、26歳で夭折した。ピストル蒐集家の友人宅での暴発事故だという。(wikipedia)


Chet Baker - Just friends
  チェット・ベイカー

We loved, we laughed, and we cried,
Then(And) Suddenly love died,
 この歌唱には、茶色の部分は存在しない。
 ラッパの音質が悪いね、残念。ギシギシ響いて、せっかくのソロが聞き苦しい。投稿者の方を責めているわけじゃ、まったくありません。

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2012年2月24日 (金)

♪Sweet Lorraine/スイート・ロレーン、1928年jazzスタンダード、歌詞と日本語訳。

2012.2.24
                                                                              ♪参考資料[歌詞翻訳曲目一覧/ページ相互リンク]
  Sweet Lorraine/スイート・ロレーン(1928年jazzスタンダード)について以前記事を載せたのだが(2010.9.20/ココ)、歌詞検索サーチによるアクセスがポチポチ現れる。その記事には歌詞/日本語訳は掲げていない。「なんだ、出ていないじゃないか」と失望させることになるので、改めてここで掲げておく。

◆◆◆◆◆◆◆◆
                    Sweet Lorraine
                                            Cliff Burwell(m), Mitchell Parish(l), 1928    
Now I just found joy , (Just found joy,)(I've just found joy,)
I'm as happy as a baby boy 
With another brand new choo-choo toy, 
(When he's playing with a choo-choo toy,)
When I met my sweet Lorraine, Lorraine, Lorraine.
(When I'm with my sweet Lorraine.)

A pair of eyes
(She's got a pair of eyes)
That are brighter than the summer skies.
(That are bluer than a summer sky)
When you see them, you'll realize
(When you see  xxxx you're gonna realize) 
Why I love my sweet Lorraine.

Now when it's rainin', I don't miss the sun
(When it's raining I don't miss the sun)
Because it's in my baby's smile, ho ho,
('Cause it's in my sweetie's smile)(For it's in my sweetie's smile)
And to think that I'm the lucky one
(Just to think that I'm the lucky one)
That will lead her down the aisle.
(Who will lead her down the aisle./...down the well-known aisle.)

Each night I pray
(Each night how I pray)
That no one will steal her heart away.
(that nobody steals her heart away.)
I can't wait until that lucky day

When I marry sweet Lorraine.
(When I marry my Lorraine)

*歌詞はナット・キング・コールの唄によった。
 全音楽譜出版社「スタンダード・ジャズのすべて②」を土台にして、コールの2バージョンを聴いて手直した(1963年BBC放送ライブとオスカー・ピーターソン・トリオをバックに唄っているTVライブ)。茶色部分は、フランク・シナトラ(「1946メトロノーム・オールスターズ」盤)、ジューン・クリスティ(1945)など他者によるバリエーション。"xxx"は聞き取れないところ)
          

                          スイート・ロレーン(愛しのロレーン)   
 おい、いいことがあったぞ!
うれしい!
汽車ポッポのおもちゃを、もう一つ買ってもらった坊やのように、うれしい。
ロレーンに出会ったんだ、ロレーン、ロレインちゃん。

 彼女のあの目、
真夏の空より青い、ああ・・・・・・。
会えばわかるよ、あの目を見ればわかる、
なぜ、こんなにロレーンに恋してるかってことが。

 だから、もう、雨降りの日でもお日様は恋しくないんだ。
なぜって、あの子の笑顔の中にあるからね、なんちゃって。
そして、自分が果報者だと考えるから、
ロレインと結婚することになる果報者。

 毎晩、祈るんだ、
彼女の心が、誰にも奪われないようにって。
結婚式まで、幸福の日まで、
ロレンちゃんと結婚する日まで、
待ちきれない。

[翻訳検討]
①"choo-choo"=汽車ポッポ(幼児ことば)
②"I'm the lucky one that will lead her down the aisle."
     ("that"は、"the lucky man"を先行詞とする関係代名詞。the lucky one who will lead...)
  =彼女と結婚することになる果報者
   (to walk)(to go)down the aisle =to get married (結婚式をあげる)(見よ)
         この場合の"aisle"(アイル)は教会など結婚式場の祭壇に至る中央通路のことである。
             シナトラは "the well-known aisle"(よく知られた通路)ともいっている(間奏後の繰り返し部分で)。

       ここでの"lead her down the aisle"も同じ意味。 
  「新婦ロレーンの腕をとって祭壇に登る新郎、そうなる果報者」と、長たらしく表現する手もあろうか。

◆◆◆◆◆◆◆◆
■Sweet Lorraine - Jimmie Noone's Apex Club Orchestra
 スイート・ロレインとくればこれだ。40年前にさんざ胸キュンしたレコードだ。

 ピアノは、あのアール・ハインズ(Earl Hines/画像)だ、過去に何度か触れた。この時代(1927/28ごろ)、短期間だったけどジミー・ヌーン(Jimmie Noone/画像 )バンドにいたんだよね。
    [2013.3.16] 先に掲げていたTubeが機能しなくなっていたので差し替えた。

■Muggsy Spanier, Sidney Bechet - Sweet Lorraine
 もうひとつの名演奏、マグシー・スパニア/シドニー・ベシェだ。

             (Muggsy Spanier/画像Sidney Bechet/画像)

  マグシーって、特別な業界の人でなければ知らないと思うけど、ベシェは、知っている人、多いだろう、いや知らないか。「小さな花」(Petite Fleur/プティット・フラー)の作者だといえば、「ああそう」といって気付く人が多少増えるかもしれない。
  いや、これも知らないか、「ザ・ピーナッツ」の「プッティット・フール」/「小さな花」といってさえ、もう、年寄りしか知らない時代になっているから、シ ドニー・ベシェ、ピーナッツ・ハッコー(Peanuts Hucko)、モンティ・サンシャイン(Monty Sunshine)などの、一時期の日本を一色に染めたソプラノサックス/クラリネット演奏を想いだして、「アアあれか」ということにはならないかもしれ ない。
 いやあ、時は過ぎるね。
  *シドニー・ベシェについては、この過去記事(2011.6.22)で詳しく書いている。
   小さな花、ベシェ、サンシャイン、ハッコー、ザ・ピーナッツ」についてはこの過去記事(2010.2.13)で


■Chet Baker - Sweet Lorraine
 場をうろうろ探してたら、こんなのがあった。初めて知る。うれしいね。
  古いスタンダード曲をバップ以降の人がやる演奏が好きなんだ。どういう風に料理するのかって、ワクワクする。聴き終わって、「わあ」というのもあるし、「アホが」と悪態をつくのもある。


■1946 The Metronome All Star Band(2) - Sweet Lorraine
 (フランク・シナトラ)


 Metronome All-Stars
(メトロノーム・オールスターズ)とは、メトロノーム誌(Metronome Magazine)が読者人気投票に基づいて演奏者を選び、スタジオ録音をする、という企画を行った際の、演奏者集団ないしバンド名のことである。スタジオ・セッションは1939-42、1946-53、1956に実施された。個々の演奏者に少なくとも1コーラスのソロの機会を与えるという企画要請から、各々の演奏は、基本的に2トラック録音(2枚組SPレコード収録ということか?)になっている。前期のものはスイング寄りであり、後期はビバップ志向色が強くなっている。
  このときの参加者は下記のとおり。

   Metronome All-Stars December 1946: "Sweet Lorraine"/"Nat Meets June", recorded by Charlie Shavers(tp), Lawrence Brown(tb), Johnny Hodges(as), Coleman Hawkins(ts), Harry Carney(bari-sax), Nat King Cole(p), Bob Ahern(g), Eddie Safranski(b), Buddy Rich(dr), Frank Sinatra(vo), June Christy(vo).
 (以上、Wikipediaから。ただし、演奏者のカッコ書き楽器名部分は当ブログ主が付したものである)

 
シナトラは1915年12月生まれだから、このとき31歳だ。
 なんだね、この歌をシナトラが唄ってナット・キング・コールがピアノを弾いているってのがおかしいね。というのは、「Sweet Lorraineといえばキング・コール」みたいな関係にある曲だからだ。すなわち、酔っ払い客に「スイート・ロレインを唄え」とからまれて唄ったのがボーカリストとして出発するきっかけになったという伝説が広く浸透している(実際は、その前から唄ってきているのだが、コールは、風説を敢えて否定せず、おもしろいからそのままにしたといわれる)。コール(1919.3.17-1965.2.15)、このとき27歳なんだけど、この時点ですでにこの曲のレコードを出して、爆発的ヒットからその伝説が生まれ、浸透していたのかどうかは知らない。しかし、まあ、とにかく、おかしい。「ええっ、オレの歌なのに、あいつが唄ってオレは伴奏だってか、なんでだ」みたいで。

 話のついでに触れておく。
(1)Nat "King" Coleの初の唄ヒットは、1943年に出した自作曲、"Straighten Up and Fly Right"だとされるが、このときの吹き込みが、当ブログ記事で数回前から触れているNational Recording Registry(国家保存重要録音登録台帳)の登録曲(2005年度登録、見よ)になっている。
(2)この曲、Sweet Lorraineをアート・テイタム(Art Tatum)が1940年に吹き込んだ演奏も同じく登録保存されている(2007年度登録、見よ)。
(3)以前アール・ハインズ(Earl Hines1903生まれ)について何度か触れたが、コールもテイタム(1909生まれ)もハインズに深く傾倒した。 

Beverly Kenney(ビバリィ・ケニー)の唄
    冒頭で言及している記事(2010.920)で、この人の唄を掲げている。やるせない、投げやり、一種退廃的みたいななかに、その奥でしっかりとお茶目な恋心を歌っているいるような、ちょっと説明しきれないけど、とにかく、非常に味のある唄いっぷりです。だから、ぜひ聴いていってやってね。
  
■Art Tatum - Sweet Lorraine (1938 - 1944 - 1949)
 アート・テイタム(5、6年の間隔を置いた3つの演奏)


Tube投稿者によるデータを掲げておく
 Three improvisations compared...(三つの即興演奏比較)
 a. 1938 - studio recording
(スタジオ録音)
 b. 1944 - live (at 2:35) 
 (ライブgozenn 、午前? 2:30)
 c. 1949 - studio recording
(スタジオ録音、午前? 4:57)
 すべて別々のキーで演奏している。(a)はA、(b)はG、(c)はG♭だ。なぜだろうか。投稿による半音ないし一音の狂い(元レコードから音をとってデジタル処理する際にレコード回転数が微妙に狂ったなど)というわけではないとみるが。

 この人の評価として、少し装飾が過ぎる、偏り過ぎという意見が多いと聞くが、当ブログ主としても、「そうだなあ」と感じる。部分的に見ると、ジャズ的ないい味を出しているブロックがいくつもあるんだけど、パラララン、パラパラ、パララランというのが頻繁に入るから、全体としてみるとジャズ味が薄れる。超技巧であることは疑いないが、jazz演奏としては、ぐっと感銘を受けるほどではない。

[更新] 2012.4.27 ― 「ビバリィ・ケニーの唄」への言及部分を追加した。

 

 

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2012年2月23日 (木)

♪プア・バタフライ(Poor Butterfly)、セッションで唄おうかと考えているんだけど、どうしても途中で泣いてしまうような気がする。はて、どうするか・・・・・・。

2012.2.23
                                                                            ♪参考資料[歌詞翻訳曲目一覧/ページ相互リンク]
 前回の記事(2012.2.20)でアメリカのNational Recording Registry/国家保存重要録音登録制度について書いたが、制度を調査するなかで、サラ・ボーン(Sarah Vaughan)の1973年日本公演を収録した2枚組LPレコードが登録されていることを知った(サラ・ボーン/画像 )。National Recording Preservation Board/国家保存重要録音登録審査委員会webページに載っている登録理由説明を読むと(下に掲げている)、当該レコードに含まれているいくつかの代表曲のひとつに、プア・バタフライ(Poor Butterfly)があると書いてあった。
 この歌には、以前からある種の想い入れを有している。そこで、記事として取り上げ、歌詞と日本語訳を載せることにした。
 唄っている途中でなぜ涙にむせんで(咽んで)しまうのか。

◆◆◆◆◆◆◆◆
                             Poor Butterfly
                                       
 (m)Raymond Hubbell  (w)John L. Golden, 1916

(Verse)
There's a story told of a little Japanese
Sitting demurely 'neath the cherry blossom trees.
Miss Butterfly's her name.
A sweet little innocent child was she,
Till a fine young American from the sea
To her garden came.

They met 'neath the cherry blossoms ev'ry day.
And he taught her how to love in the 'Merican way,
To love with her soul! t'was easy to learn;
Then he sailed away with a promise to return.

"Won't you tell my love?",
She would whisper to the breeze.
"Tell him I'm waiting 'nearh the cherry blossom trees.
My Sailerman to see.
The bees and the humming birds say they guess, ev'ry day that passes makes one day less.
'Till you'll come to me.
For once Buttefly she gives her heart away, she can never love again she is his for aye.
Through all of this world, for ages to come, so her face just smiles, tho' her heart is growing numb. 


(Chorus) 
Poor butterfly!
'Neath the blossoms waiting.
Poor Butterfly!
For she loved him so.

The moments pass into hours.
The hours pass into years.
And as she smiles through her tears,
She murmurs low:

The moon and I know that he'll be faithful,
I'm sure he'll come to me by and by.
But if he don't come back then I'll never sigh or cry,
I just must die.
Poor butterfly.
   
(全音楽出版社「スタンダード・ジャズのすべて①」と、ネット上のあちこちに載っている歌詞を比較照合して、あちこち手直ししながらまとめたもの)

                          プア・バタフライ(悲しい蝶々さん)
(バース)
 ある日本人少女について語られる物語がある。
少女は桜の木の下に物静かに座っている。
その名は「蝶々」さん。
可愛い、無邪気な少女だった。
アメリカ人の立派な若者が海から少女の庭にやってくるまではね。

 二人は桜の木の下で毎日逢い、
若者はメリケン式の愛し方を少女に教えた。
少女は若者を心から愛したので、
すぐに覚えて恋した。
そして、若者は船と共に去っていった。「戻ってくる」と約束して。

 「ねえ、そよ風さん、伝えてちょうだいな」、
少女はそよ風に囁く。
「あの桜の木の下で待っているからって」,
「船乗りさんに遭うために待っているって」。
 蜂とハチドリはいう、「一日経てばそれだけ逢える日が近づくから」、「もうすぐだよ」。
「ずっと待つの、私のところに戻ってくるまで」、少女はいう。
「なぜって、一度心を預けてしまったのだから、それはずっとあの人のもの、もう、他の
(
ほかの)人を恋することはできないわ」、
「世が終わるまで、命のあるかぎり」。
 少女はこう呟いて微笑んでいる。だが、心は、心は萎えているのだ。


(コーラス)
 哀れな蝶々、
桜の木の下にたたずみ、恋人を待ち続ける。
悲しい蝶々、
若者を限りなく愛しているのだ。

 「お月さまも、私も知っている、あの人は約束を守る人だって。いつかは、きっと帰ってくるわ」、
「でも、もし帰ってこなくても、悲しがったり泣いたりしないわ」、
「死ねばいいだけだもの、そのときは」。
 ああ、嗚呼、哀れ・・・・・・悲しい蝶々。

◆◆◆◆◆◆◆◆
 National Recording Preservation Board/国家保存重要録音登録審査委員会のwebページに載っている登録リストの該当部分(年度別表示の2006年分)

    "Live in Japan"(album), Sarah Vaughan/”Live in Japan"(アルバム)、サラ・ボーン
Photo_5 [説明文]
  今世紀最大の声楽芸術家(the greatest vocal artist of our century)だとGunther Schuller (ガンサー・シュラ―/画像)がかつて絶賛したSarah Vaughan(サラ・ボーン)。この二枚組LPには、人の魂を奪い取るようなそのパファーマンスが保存されている。この1973年録音は、サラボーンの才能の幅を示すうってつけの例である。輝かしい歌唱手段、聴衆の胸を打つ曲解釈、そして生の観客の前で易々と、ゆったりと、落ち着いて演じて見せる深み。この二枚組レコードには、Summertime(サマータイム)やPoor Butterfly(プア・バタフライ)など、サラの代表的な持ち曲が数曲含まれている。"Live in Japan"(ライブ・イン・ジャパン)は、ボーンのキャリアのなかで相対的に遅い時期に制作されたものであるが、この作品は、ボーンの声が、ほとんどの歌手とはちがって、年齢を重ねるにつれ、より豊かに、強く、多芸になっているように思えることを示している。

◆◆◆◆◆◆◆◆
 さて、では、どういう曲なのか、歌なのか聴いてみよう。3
 今世紀最大の声楽芸術家だという評もあるサラ・ボーン。
 だけど、なんだね、サラは、こんな褒め方をされると、お尻のあたりがこそばゆい思いだろう。ちょっと大げさだね。
 右の画像は1974年東京公演(中野サンプラザ)の模様を収めた2枚組LPレコード ("Mainstream"レーベル) (Wikipedia)から




Sarah Vaughan - Poor Butterfly (1956)/サラ・ボーン
 1973年東京公演のものがYouTubeの場に見当たらないので、これを掲げておく。
1924年生まれだそうだから、32歳のときか。




Tony Bennett - Poor Butterfly
 イヨッ、詩(うた)解釈屋トニー・ベネット、優れたレンディション(rendition)だ。


■Count Basie & Oscar Peterson
- Poor Butterfly
 インスト物はこれを挙げておこう。 ベイシー(画像)とピーターソン(画像)だ。

1978年アルバム、"Yessir, That's My Baby"から。
Count Basie(p)、Oscar Peterson(p)、John Heard(b)、Louie Bellson(dr)
ベイシーが、1904年生まれだから74歳、ピーターソン1925年生まれ、53歳だ。

Charlie Christian - Benny Goodman Sextet 1940, Poor Butterfly
もう一つ。グッドマン/クリスチャン

Charlie Christian (Guitar)、Benny Goodman(Clarinet)、Lionel Hampton(Vibes)、Johnny Guarnieri(Piano)、Artie Berstein(Bass)

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2012年2月20日 (月)

♪アメリカのNational Recording Registry(国家保存重要録音登録制度) ― 紹介。

2012.2.20
  Ain’t Misbehavin'/Fats Waller,1929 と、Singin' the Blues/Bix Beiderbecke & Frankie Trumbauer, 1927、当ブログでかなり厚く書いたこの2演奏、登録されているんだ。
 アメリカ合衆国のNational Recording Registry/国家保存重要録音登録制度(ココ)、故あって、どういうものなのか調査した。ネット検索への応答などで、なにかしら役に立つこともあろうから、知り得たことを紹介しておく。
 (この記事中の法律名や法文などに付した日本語訳は、すべて当ブログ主の独自訳である。国内で定着している訳文が存在するのかどうか、なにも調査していないので知らない。翻訳の正確性、妥当性については保証できない。この旨、断っておく)

◆◆◆◆◆◆◆◆
一、National Recording Registry/国家保存重要録音登録制度、ないし、国家保存重要録音登録台帳(簿)制度、あるいは、台帳そのもの、「国家保存重要録音登録台帳」

1.この登録/保存制度はNational Recording Preservation Act of 2000( 重要録音国家保存2000年法)(ココ)という法律に基づいて実施されているものである(*1)。

2.登録/保存される録音は(音声録音)、National Recording Preservation Board(国家保存重要録音登録審査委員会)という名の委員会の審議によって決定される。
 委員会の委員は、アメリカ合衆国国会図書館館長(Librarian of Congress)が任命する。図書館長は、上院の助言と承認によって大統領が任命する公職である。
    (委員会のwebページはココ。法律の内容、委員会自体、登録済み録音リストなど、関連情報が詳しく載っている。Wikipedia記事はココ図書館/館長についてはココを見よ)。

 選考/決定は2002 年から開始され、2006年までの4年間は毎年50体が選ばれた。しかし、2006年からは25体/年となった。保存する録音は、音楽に限らず、大統領演説、アポロ月着陸時のアームストロング飛行士の語り、先住インディアンの会話録音、初の大陸間横断通信の音声、自然現象がたてる音など、多岐にわたる。

 保存すべき音声録音を、言い換えれば、国家保存すべ音声録音として登録するものを毎年一定数決めていくわけだが、ある年の選考内容として決定したもののリストを翌年の春に発表する。下記のカテゴリー別に候補を立てて選考する。
  ・Blues/ブルース
  ・Broadway/Musical Theatre/Soundtrack/
ブロードウェイ/劇場ミュージカル/映画サウンドトラック
  ・Cajun/Zydeco/"Swamp" ケイジャンザディコ、スワンプ
  ・Children's recordings/子どもの声など
  ・Choral/礼拝合唱 
  ・Classical/クラシック音楽
  ・Comedy/Novelty/コメディ、小説(朗読その他)
  ・Country/Bluegrass/カントリー、ブルーグラス
  ・Documentary/Broadcast/Spoken Word ドキュメンタリー/放送/語り
  ・Environmental/自然環境(自然がたてる音か?)
  ・Field/フィールド(野原、草原などがたてる音か?)
  ・Folk/Ethnic/フォーク、民謡
  ・Gospel/Spiritual/ゴスペル/スピリッチャル
  ・Heavy Metal/ヘビーメタル(ロック)
  ・Jazz/ジャズ
  ・Latin/ラテン 

  ・Pop (pre-1955)/ポップ(1955年まで)
   ・Pop (post-1955)/ポップ(1955以降)
  ・R&B/リズム・アンド・ブルース
  ・Radio/ラジオ放送(無線)
  ・Rap/Hip-hop/ラップ/ヒップ・ホップ
  ・Rock/ロック
  ・Technology/テクノロジー


  登録候補を公募している。ある年度の選定枠については、その年の7月1日までに申し出なければならない。

3.選定基準
 文化的、歴史的、審美的観点から重要な価値をもつものであり、かつ(あるいは、「ものであるか、または」)、
 アメリカ合衆国内の生活ぶりを伝えるかまたは反映するものであること。
    録音の選考という目的からすると、「音声録音」とは、一連の音楽、話し声、その他、音を捉えることの結果として生じた作品である。しかし、動画作品の音声要素は含めない。ただし、自律的な音声録音として利用できるもの、または、当該音声録音が、所与の動画作品の構成要素のうち 残存している唯一の要素である場合は別である。
 録音は単一のものでも、関連要素の集団でもよい。公開されているものであるか未公開のものであるかは問わない。録音の内容は、音楽、非音楽、語り言葉、放送音などである。
  現物(録音の音源)が残っていないものは対象にならない。
 すでに保存されているものであることをもって選定対象から外されることはない。
 作成後10年未満のものは対象にならない。

 選定される録音が、同時にNational Archives and Records Administration(NARA) (国立公文書記録管理局/ココ)での保存対象オーディオ・ビジュアル/AV(音声/映像)記録物になっている場合もありうる。
(以上、Wikipediaの記事から)

4.基金
 活動について一定の国庫支出が認められているが、資金収集のための基金(法人格を有する組織)を設置している。大衆からの寄付を募るなど、広く募金活動を行っている。

*1. アメリカでは法律名に年度を付すことが多いが、それは、多分に、混同されやすい他の法律と区別するなど、識別目的のためである。したがって、それは法律名の一部だから、当該名称に言及する場合、原則として省略してはならない。 
 アメリカ合衆国国会図書館 (Library of Congress)とは、国会に設置されている研究調査機関としての図書館のことである。ただし、事実上の(デファクト)アメリカ合衆国国立図書館と認識されている。


National Recording Preservation Act of 2000( 重要録音国家保存2000年法)

Photo
 画像は、第106回国会の2000年1月24日採決に提出された最終法律案の冒頭部である。 アメリカ合衆国国会図書館のwebページ に掲載されているPDF文書を写したもので、下記テキストの「-----」で囲まれた範囲である。

◆◆◆◆◆◆◆◆
H. R. 4846
One Hundred Sixth Congress of the United States of America
 
---------------------------------------------
AT THE SECOND SESSION
Begun and held at the City of Washington on Monday,
the twenty-fourth day of January, two thousand
    An Act
To establish the National Recording Registry in the Library of Congress to maintain and preserve sound recordings that are culturally, historically, or aesthetically significant, and for other purposes.
Be it enacted by the Senate and House of Representatives of
the United States of America in Congress assembled,

SECTION 1. SHORT TITLE.
This Act may be cited as the ''National Recording Preservation
Act of 2000''.

TITLE I-SOUND RECORDING PRESERVATION BY THE LIBRARY OF CONGRESS
Subtitle A-National Recording Registry

SEC. 101. NATIONAL RECORDING REGISTRY OF THE LIBRARY OF CONGRESS.

The Librarian of Congress shall establish the National Recording Registry for the purpose of maintaining and preserving sound recordings that are culturally, historically, or aesthetically
significant.


SEC. 102. DUTIES OF LIBRARIAN OF CONGRESS.

(a) ESTABLISHMENT OF CRITERIA AND PROCEDURES.—For purposes of carrying out this subtitle, the Librarian shall—
(1) establish criteria and procedures under which sound recordings may be included in the National Recording Registry,
---------------------------------------------------------------------

  except that no sound recording shall be eligible for inclusion in the National Recording Registry until 10 years after the recording’s creation;

  ――以下省略――

[日本語訳]
 H. R. 4846 アメリカ合衆国第106回国会
-------------------------
  2000年1月24日(月)にワシントンDCで開催/開始された第2回審議に提出
        
              法案
――文化的、歴史的、審美的観点から重要な意味をもつ音声録音を維持保存していく目的で、国会図書館内に国家保存重要録音登録台帳
を設置することを定める法律――
 招集された国会におけるアメリカ合衆国上院と下院において、この法律の可決を求める。
第1条 名称
 この法律は、
''National Recording Preservation Act of 2000''( 
重要録音国家保存2000年法)と呼ぶことがある。
              第I章
国会図書館による音声録音の保存
                 I章A節 ― 国家保存重要録音登録台帳 
101条 国会図書館に設置する「国家保存重要録音登録台帳」
         (
国家として保存すべき重要な録音の登録台帳を国会図書館内に設置すべきこと)
 国会図書館館長は、文化的、歴史的、または審美的観点から重要な価値をもつ音声録音を維持保存していく目的のために、「国家保存重要録音登録台帳」制度を確立させなければならない。

102条 国会図書館館長の義務
(a)基準と手続きの確立
 このI章A節の規定を遂行していくために、国会図書館館長は以下の措置を講じなければならない。
(1)音声録音を「国家保存重要録音登録台帳」に登録するための基準と手続きを確立すること。

------------------------
ただし、当該録音が創出された日から10年に満たないものは登録の対象にはならないこととする。 

                   見よ→米国国会図書館で公開されている法案PDF

◆◆◆◆◆◆◆◆
Photo_4                                     (アメリカ合衆国国会図書館webページから)
 上の画像、情報提供/開示、見て分かるとおり、登録申請の仕方を含め(最上部に見える"How to Nominate Recordings to the Registry"、非常に詳しく書いてある)、至れり尽くせりの内容である。
 
かたや、国が沈みかねないほどの原発事故災害に対処するための政府首脳「災害対策本部会議」でさえ議事録がないなんて、しかもそういうことが起きないようにするために、わざわざ法律で義務づけているのに作成していないなんて国、後々の責任追及を回避するために意図的に作成しなかったのに、事態が露呈すると「失念した」だのとごまかしたり、ふてぶてしく居直って、法律規制対象外の会議だなどと傲慢不遜にうそぶいたりしている国、それに対して国民が糾弾しないなんて、もう世界中のお笑いになっている国、劣等国がある。
 当時の国家首長に対して、責任を追及しないで放置している痴呆国、民主主義音痴国がある。
 もう、身を揉むほど恥ずかしいね。

 子や孫にツケをを残さないために増税するなんて政府が説き、くずメディア連合の後押し大合唱の前に「それもそうだ」なんて国民が傾いているが、子、孫、子孫の幸せを願うなら、まず、何が何でも、何はともあれ、こういう民主主義破壊行為、「民主主義とは、ある意味、期限を切った独裁だ」などという独りよがりのまやかしを以って、さしたる哲学もないのに勝手に政治をひっかきまわす行為/政治家連中を糾弾し、腐った根を除去することが先決だ。なのに、国民は何もしやしない。
 話が逸れたが。

■法律の全体像
 全体像を示しておこう。

SECTION 1. SHORT TITLE.
  This Act may be cited as the "National Recording Preservation Act of 2000"
 
      TITLE I-SOUND RECORDING PRESERVATION BY THE LIBRARY OF CONGRESS
          Subtitle A-National Recording Registry
SEC. 101. NATIONAL RECORDING REGISTRY OF THE LIBRARY OF CONGRESS.
SEC. 102. DUTIES OF LIBRARIAN OF CONGRESS.
SEC. 103. SEAL OF THE NATIONAL RECORDING REGISTRY.
SEC. 104. NATIONAL RECORDING REGISTRY COLLECTION OF THE LIBRARY OF CONGRESS.         
               Subtitle B-National Sound Recording Preservation Program
SEC. 111. ESTABLISHMENT OF PROGRAM BY LIBRARIAN OF CONGRESS.
SEC. 112. PROMOTING ACCESSIBILITY AND PUBLIC AWARENESS OF SOUND RECORDINGS.       
                Subtitle C-National Recording Preservation Board
SEC. 121. ESTABLISHMENT.
SEC. 122. APPOINTMENT OF MEMBERS.
SEC. 123. SERVICE OF MEMBERS; MEETINGS.
SEC. 124. RESPONSIBILITIES OF BOARD.
SEC. 125. GENERAL POWERS OF BOARD.
               Subtitle D-General Provisions
SEC. 131. DEFINITIONS.
SEC. 132. STAFF; EXPERTS AND CONSULTANTS.
SEC. 133. AUTHORIZATION OF APPROPRIATIONS.
 
            TITLE II - NATIONAL RECORDING PRESERVATION FOUNDATION
SEC. 201. NATIONAL RECORDING PRESERVATION FOUNDATION.
''§ 152401. Organization
''§ 152402. Purposes
''§ 152403. Board of directors
''§ 152404. Officers and employees
''§ 152405. Powers
''§ 152406. Principal office
''§ 152407. Provision and acceptance of support by Librarian of Congress
''§ 152408. Service of process
''§ 152409. Civil action by Attorney General for equitable relief
''§ 152410. Immunity of United States Government
''§ 152411. Authorization of appropriations
''§ 152412. Annual report
''1524. National Recording Preservation Foundation ..............................1..52401''.

     (上記webページに掲載されている法文に基づいて当ブログ主がまとめたものである)
****************************************************************


第1条 法律の名称(略称)
  この法律は「重要録音国家保存2000年法」と呼ぶことがある。
      第1章  国会図書館による音声録音の保存
 
          1-A節 国家保存重要録音登録台帳
1-101. 国会図書館に設置する国家保存重要録音登録台帳
1-102. 国会図書館館長の義務
1-103. 国家保存重要録音登録証
1-104. 国会図書館内の、国家保存重要録音として登録されたコレクション         
              1-B節 国家保存重要録音の登録保存制度
1-111. 国会図書館館長による制度の確立
1-112. 一般国民への録音鑑賞機会提供の促進と、関連広報活動
              1-C節 国家保存重要録音登録審査委員会 
1-121. 設置
1-122. 委員会委員の任命
1-123. 委員の職務―会議
1-124. 委員会の責任
1-125. 委員会の一般的権限
             1-D節 一般規定
1-131. 定義
1-132. 職員、専門家、コンサルタント
1-133. 認定支出金


  第2章 国家保存重要録音登録保存基金
2-201. 国家保存重要録音登録保存基金
''§ 152401. 組織
''§ 152402. 目的
''§ 152403. 理事会
''§ 152404. 本部事務所、職員
''§ 152405. 権限
''§ 152406. 本部事務所
''§ 152407. 国会図書館館長から基金への、または基金から国会図書館館長への支援の提供
''§ 152408. 通達窓口
''§ 152409. 司法長官によるエクイティ上の救済の申し立て
''§ 152410. 合衆国政府は損害賠償などの民事責任を負わないこと
''§ 152411. 支出金の国庫補助
''§ 152412. 年度報告
''1524. 国家保存重要録音登録保存基金は・・・・・・中略・・・・・・1..52401''.


◆◆◆◆◆◆◆◆
■登録されている録音の例
 (Wikipediaに掲載されているリストからジャズ/スタンダード曲に関係するものを適宜抽出したものである。表内に収める関係で、表記をいじってある)

Photo_2

Photo_2 [上の下段画像]
 
国会図書館のNational Recording Preservation Board/国家保存重要録音登録審査委員会webページに載っている登録案件リストを画像にしたもの。ファッツ・ワーラー録音は2004年、トラムバウアー/ビックス録音は2005年登録。年度順、アーティスト順(アルファベット)、表題順にまとめられており、先にも述べたが、至れり尽くせりである。音楽はもちろん(クラシックも含め多岐にわたる)、音楽関係以外にもおもしろいものがいっぱいあり、眺めていて飽きない。
 

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2012年2月17日 (金)

♪"I'm Gonna Sit Right Down and Write Myself a Letter" on parade; with Paul McCartney's "Kisses On The Bottom" studio-recording live. 唄オンパレード、歌詞、日本語訳。ポール・マッカートニー、「キッスィーズ・オン・ザ・ボトム」。「お尻にキス、キス」、チュッツ、チュッツ、ああ恥ずかしい。

2012.2.17
                                                                              ♪参考資料[歌詞翻訳曲目一覧/ページ相互リンク]
 "I'm Gonna Sit Right Down and Write Myself a Letter "
 (アイム・ゴナ・シッツ・ライト・ダウン・アンド・ライツ・マイセルフ・ア・レター)
 「手紙でも書こう」(定着している邦題)    
 以前、「独りぼっちのラブレター」という邦題を目にしたことがあるような気がする、楽譜だったか、レコードジャケットだったか。
               ――独自訳なら――
  うーん、そうだね・・・・・・「気晴らしラブレター」か、いや、それだと、自分で自分宛に書くということが示されていないな。いや、なんとなく伝わるかな。
 では、「自分宛のラブレター」か、うん、これも、ほぼ同じ問題があるね。なんとなく、いわんとするところは伝わるような気がするけど。
        「そうだ!自分宛に、気晴らしラブレターを書こう」、
 長たらしくて変だが、まあ、こんなところか。そのうち、いいのを思いついたら置き換えよう。

◆◆◆◆◆◆◆◆
 歌は、1935年のポピュラーソング(Fred E. Ahlert作曲、Joe Young作詞)。何度も吹き込まれ、"Great American Songbook"収録スタンダード曲になっている(*1)。

[唱レコード]
ファッツ・ワーラー(Fats Waller)、1935 (ビルボード誌チャート、5位)
ボズウェル・シスターズ(Boswell Sisters)、1936(同、3位)
チャーリー・グラシー(Charlie Gracie)
フランクシナトラ(Frank Sinatra、1954(アルバム"Speak Easy")
 〃 1962(アルバム"Sinatra-Basie"、カウント・ベイシーとのコラボ
ビリー・ウイリアムス(Billy Williams)によるリバイバル、1957(ビルボード誌、3位ミリオンセラーだという) 。
 その他、・Nat King Cole、・Scatman Crothers、・Gregory Isaacs、・Barry Manilow、 ・Dean Martin、 ・Anne Murray、・Willie Nelson、・Linda Scott、・Shakin' Stevens。
 Bill Haley & His Comets(ロックンロール調、1957)、・Madeleine Peyroux、1996、・Paul McCartney(アルバム"Kisses on the Bottom")。    
                                    (以上、Wikipediaから)
 この他にも、ビング・クロスビー(Bing Crosby)、サラ・ボーン(Sarah Vaughan)などなど、いっぱいいる。

*1.Great American Songbook (注釈だが、普通サイズで記す)
 
  Great American Songbook(グレイト・アメリカン・ソングブック、「アメリカ傑作歌曲集」の意)は、20世紀におけるアメリカ歌唱曲の一連の傑作を示そうとする架空の構成概念である。すなわち、そういう名の書物が実在するわけではない。
 そこに含まれている曲は、1920年から1960年にかけて現れた曲のうち、主としてブロードウェイ劇、ミュージカル、ハリウッド・ミュージカル映画からのものを対象に選考されている。
American_popular_songs_3

 Great American Songbookは、ジャズミュジシャンにとって、押さえておかなければならないレパートリーの重要な部分となり、現在までその認識が続いている。ミュジシャン達は、その一連の曲を「ジャズ・スタンダード」と呼ぶ。

[誰の手による概念か]
 1972年に、ソングライター兼音楽評論家のアレック・ワイルダー(Alec Wilder)という人物が「American Popular Song: The Great Innovators, 1900-1950」(「アメリカのポピュラーソング ― 代表的な革新的作曲者たち、1900-1950」)、という「基準」調査を行い(誰がそれに該当するかという基準/規範/標準の調査研究)、Great American Songbook(アメリカ傑作歌曲集)基準に属すると思慮するアーティストのリストを発表した。
 同時に、相対的な価値を判断するという観点からの、自分なりの順位づけを行った。自らも作曲者であるワイルダーは、作曲者像自体についての分析とその創造的努力の分析に評価の重点を置いた。(Wikipedia)
                                 
                            
  右上画像=American Popular Song: The Great Innovators, 1900-1950(ココから)

◆◆◆◆◆◆◆◆
歌詞、日本語訳(独自訳)

I'm Gonna Sit Right Down and Write Myself a Letter
                    (w)Joe Young (m) Fred E. Ahlert,、 1935
(Verse)
The mail man passes by and I just wonder why
He never stop to ring my front door bell.
There is not a single line from that dear old love of mine,
No, not a word since I last heard "farewell."

Since you stopp'd writing me I'm worried as can be,
I miss  each little love-word now and then.
You're in my ev'ry thought, you don't know how much I've fought
To find a way to feel O.K. again. 

(Chorus)
I'm gonna sit right down and write myself a letter,
And make believe it came from you.
I'm gonna write words oh, so sweet,
They're gonna knock me off of my feet.
A lot of kisses on the bottom,
I'll be glad I got 'em.

I'm gonna smile and say, "I hope you're feeling better,"
And close with love, the way you do.
I'm gonna sit right down And write myself a letter,
And make believe it came from you.

 音楽出版社「スタンダードジャズのすべて②」、ネット上の各所の記事を比較照合してまとめたもの)

               手紙でも書こう (*2)  (そうだ!自分宛に、気晴らしラブレターを書こう)
(バース)
郵便屋さんが通りかかるんだけど、おかしいな、
なんで、うちに寄らないんだ。
「拝啓、元気? 愛してるわ」って手紙が来ない、
まったく来ない、この前、結びに、「さようなら」って書いてよこしてから。

君が手紙を寄こさなくなってから、そう、ずっと悩んでるんだ、ご推察のとおり。
振られちゃったのか・・・・・・。
ちょっとしたことばをね、愛の言葉をね、あれこれと想いだすんだ。
考えるのは、君のことだけ、
普段の生活に戻ろうとするんだけど、できない、
わかるかい、このつらさ。

(コーラス)
あ、そうだ! 机で、手紙を書こう、
そして、それが君から来たって思い込むんだ。
甘い言葉をいっぱい書いちゃう。
届いたら、もう、びっくりしちゃうだろうな。
下余白に、キスマークを、いっぱい、なんちゃって
。(*3/注意)
胸がどきどきしちゃうな。

そして微笑んでいうんだ、「いくらか気分がよくなったかい?」って、ハハ。
そして、ラブ、閉じ目に「ラブ」。そう書いて封印だ、君がいつもやってたように。
(*4/注意)
いいなあ、書こう、書こう、すぐに、机に座って、自分宛のラブレターだ。
そして、それが君から来たって思い込むんだ。


*2.題名だけは、定着している邦題にしておく(  )内が独自訳題
*3*4. あえて創作的」な訳にしているので注意されたい下の「工房」参照)

[翻訳工房]
1.I'm gonna sit right down and..."の"right"は、「いますぐに」、「まさに」という意味の副詞である("sit down"を修飾)。だから、直訳すれば、「いますぐ座って」ということになる。ここでは、「まさに」の意味から、「そうだ!」という感嘆句にした。
"I'm gonna"は、いうまでもないが、"I'm going to"の俗表現である。

2."There is not a single line from that dear old love of mine"の下線部、どう考えるか。
 「君」からの手紙のいつもの書き出し部分、冒頭部分に言及しているものと解釈し、次のようにした。
  ――「拝啓、元気? 愛してるわ」って手紙が来ない
――
     (あるいは、「拝啓、ダーリン」って手紙が来ない)
 "dear old love of mine"を、単に「僕の愛しい恋人」と解釈すれば、次のようになる
("old"はあえて訳さなくてもいい挿入語。入れるとすれば、「むかしからの」、「馴染みの」といったところ)
  ――あの僕の愛しい恋人からの手紙が来ない――
 前者であると考える。

3."farewell"と、" "で括っているのは、一般的な"bye bye"の意味の「さようなら」と、「永のお別れ」の意味での「さようなら」の二重の意味を持たせているのである。

4."a lot of kisses on the bottom"
 「手紙の最後の行、本文を終えた次の行(あるいは数段下)にキスマークをいっぱい付す」ということである。
 次の如し。

  ************************
      Hey, Kate,
        -------------
        -------------
      Can't wait.
   I'll be dreaming of you tonight.
      Bye,
      John
      xxxxxxxxxxx

************************
  キスマークは一般的に[xxxx]で表わすそうだが、友人に聞いたところでは、[xoxoxoxo]と書く人もいるという。まあ、いろいろありうるだろうね。
  絵文字なんてものが飛び交うeメールの世界ではなおさらだ。

 当ブログ主は、上にみるように下余白に、キスマークを、いっぱい」とした。
 口紅を塗った唇による花押だ、つまり、唇を押しつける、チュッ、チュッと音を立ててね。
 その方がうれしいから、そうした。まあ、ちょっとグロ気味かもしれないけどね、うれしいやな、そういうのをもらうと。


5."And close with love, the way you do."
 "Love"で〆よう、ということであろう。つまり、手紙の末尾に、一般文で「敬具」とか「早々」にあたるところに、まあ、そこらに、
       "Love"(「愛してる」、「好きよ」、「だあい好き」)
って書いて文を結ぼう(手紙を終わろう)、君がいつもしているように、こういうことであろう。
 しかし、"xxxxxx"マークをいっぱい置くわけでもあるので、あえてこうした。

 ――そして、ラブ、閉じ目に「ラブ」。そう書いて封印だ、君がいつもやってたように――

◆◆◆◆◆◆◆◆
[オンパレード]
 本来ならファッツワーラーから出発するべきだろうが、ここでは、ちょっと失礼して、これを先に。

■Perry Como with Martha Davis - I'm Gonna Sit Right Down...
  ペリー・コモ/マーサ・デイビス
(P)Martha, is this your fondling "Spouse"?

    マーサ、これが、あの、君のお気に入りの「配偶者」(*5)かい。
(M)Thank you, thank you, sir. What do you like gonna?   
  サンキュー、サンキュー、サー・・・・・・何を唄うの、
(P)Well, I don't know....           
  さあ・・・・・
(M)Obvie, I guess.   
  知ってる、おそらくね。
(P)We play ah.... do you recognize this thing?   
  あー、これを・・・・・・この曲、なんだか分かる?
   ――コモがベースを弾く――
(M)I'm already.... that's ah... 'Sit Right Down and Write Myself a Letter."
  もう分かった・・・・・・「シット・ライト・ダウン・アンド・ライト・マイセルフ・ア・レター」でしょ。
     pianoイントロ → 唄   
                     
  *5."Martha Davis & Spouse(「マーサデイビスと配偶者」=夫との芸コンビ名称)から来ている下のMartha Davis略歴記述参照。    



Martha Davis(マーサ・デイビス)
Perry Como(ペリー・コモ)

 ペリー・コモ(画像)、"a lot of kisses on the bottom"のところ、"a lot of kisses"で声を止めて、 "on the bottom"を言わない、顔をしかめてみせて、当惑したように。
 なぜか? ―― 「お尻にキス」、つまり、「アソコにいっぱいキス」、すなわち、「あそこをナメナメ」、ああ恥ずかしい――こういうことだからだ。
  "a lot of kisses on the bottom"って、前後の脈絡が分からなければ、当然、そう理解される語句だ。

 いいね、こういうのって、明るくて、楽しくて。
 このDabis女性(Wikipedia画像)、初めて知った人だが、1917年生まれ、若い時にファッツ・ワーラーに会ったことがあり、その影響を受けたのだという。聴けばすぐわかるね(「ワーラーだよ」と叫んでそのフレーズを弾いて見せたりしている)。シカゴでの活動を経て1948年にカリフォルニアに移住。自バンドによる吹き込み、TV、映画出演、ニューヨーク巡業などいろいろ活躍したようだが、42歳で亡くなっている。
 シカゴ時代にCalvin Ponder(カルビン・ポンダー)というベーシストと結婚したが、最盛期、夫婦コンビによる喜劇タッチのパフォーマンスでも人気を博した。コンビの名は、"Martha Davis & Spouse"という(「マーサ・デイビスと配偶者」の意「蚤の夫婦」みたいな諧ぎゃくなのだろう)。

■Fats Waller - Write Myself A Letter
 ファッツ・ワーラー

 まあ、この曲の解釈はこれに尽きるってところだね。偉大な人だよ。多くは語らない、これまでにも、我が記事に何度も現れたから。


Boswell Sisters - I'm going to sit right down (1936)
 ボズウェル・シスターズ

 バースから唄っている(ただし、半分)。 
 いろいろと、「趣向を変える」みたいなことをするんだってね、このグループ。メジャー和音をマイナーに変えたり、リズムをいじったりとか。まあ、この演奏については、大して成功していないような気がするけど。
 元ニューオリンズ地場芸人だという。それだけで、「ああ、いいよ」みたいな気になれる、こちらは、つまり、当ブログ主としては。「ああ、いいよ」とは、もちろん、肯定ことばだ、「なんでも許す」みたいな。

■I'm Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter
 (Frank Sinatra - 1953 with Lyrics)
 フランク・シナトラ

 まあ、この人を掲げないわけにはいくまい、「オンパレード」と銘打つかぎりは。

 先に掲げてあったTubeが機能しなくなったので差し替えた

■Nat King Cole - I'm Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter (Original Stereo)
  ナット・キング・コール

 まあね、王さまをわざわざ持ち出すこともないんだけど、まあな。

 先に掲げてあったTubeが機能しなくなったので差し替えた。

Bill Haley and his Comets - I'm Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter
 ビル・ヘイリー

 ロックンロール調だというから、聴いてみようよ。

 先に掲げてあったTubeが機能しなくなったので差し替えた。

◆◆◆◆◆◆◆◆
そしてこれ。
■ポール・マッカートニー(Paul McCartney)スタジオ録音ライブ


 PAULMCCARTNEYという人物(おそらく制作発売関係者) が、2012/02/10 にアップロード しているものである。

Photo "Kisses On The Bottom"(キスィーズ・オン・ザ・ボトム/手紙の下部余白にいっぱいキスマーク)という名のアルバム (iTune、CD、LP)への吹き込み風景だという。 キャピタル・スタジオ(Capitol Studios)での録音風景である。アルバムは、2012年2月7日に発売されたという。

 収録曲の一番目がこの曲であり、アルバム題名は、お気づきのように、この曲の歌詞からとっているものである。
 これについてちょっと語ると、元来は「手紙の下部余白にいっぱいキスマーク」という意味だが(上の「翻訳工房」を見よ)、「お尻にいっぱいキス」として客の気を引く意図、そして併せて、ちゃめっけみたいなことでそうしたんだろうね。
 何故って、この題名を目にする人は、ほぼすべて、まあ、大人の世界のことだが、その99.8%は、「お尻にいっぱいキッス」と理解するだろうから。そして、それは、つまるところ、オシリやアソコをナメナメみたいなことなんだけどね、上のペリー・コモのところで述べたように、ハハ。

 ピアノは、かの ダイアナ・クラール(Diana Krall)(画像)で、マイクに向かってハモッテいる人はAbraham(Abe) Laboriel(エイブラハム・ラボリエル/画像)という名のベーシストだという。初めて知る人だ。
 マッカートニー、座って唄ってるんだね。立ってでないとガッツが入らないような気がするけど。いちがいにいえないのか、弾き語りという例もあるから。
 
"Kisses On The bottom"に関する情報、収録曲、共演者などについてはココ(Wikipedia)を参照されたい。曲目だけならココでも。                             (上の画像はWikipediaから)

[更新] 2012.4.11 ― ペリー・コモ/マーサ・デイビスのTubeの説明文を修正/加筆した。
    2012.4.23 ― 表題を少しいじった。 
         2012.5.31 ― 表題を再度いじり、キスマークに関する記述を追加した。
   
 2013.7.2 ― Great American Songbookについての注釈(*1)を手直しした(誤り部分を削除した)。

 

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2012年2月 9日 (木)

♪Singin' the Blues ― Billy Butterfield, Edmund Hall et al./シンギン・ザ・ブルース、ビリー・バタフィールド、エドモンド・ホールらによる演奏。

2012.2.9
 ここ数回の、「Singin' The Blues記事」を書くなかで、いろいろと出会いがあった。
 そのひとつ、ビリーバターフィールドがこの曲を演奏していた。
 1964年秋にカーネギー・ホール(New York)で行われた"Salute to Eddie Condon"(エディ・コンドンに敬礼)と銘打ったコンサートでの演奏だという。このコンサートの模様は、翌1965年3月27日にWABC-TV(1)で放映されたそうだ(というよりも、コンサートは元来がTV放映のために企画されたものであったか)。 

*1.WABC-TV
    ニューヨークを中心としたエリアを対象に放送を行うABC放送支局。1948年8月10日創立。チャンネルは「7」(Wikipedia)

◆◆◆◆◆◆◆◆
Condon Band 1964 - Singin The Blues

  Billy Butterfield(tp)、 Edmund Hall(cl)、Cutty Cutshall (tb)、Hank Duncan(p) 、Al Hall (b)、George Wettling(dr)。

 実は、この演奏シーンには、前座的な導入部がある。ジョニー・マーサー(Johnny Mercer /画像)による語りと滑稽じみた唄パフォーマンス、それに続くボブ・クロスビー(Bob Crosby/画像)との掛け合い司会だ。次のとおり。
 (聞き取れる範囲で語りを掲げておく。「xxx」は聞きとり能わずの部分である。xxxがいっぱいあるので文法的におかしくなっている箇所があるが、あえてそのまま載せている。聞きとりには、間違っているところがありうることを断わっておく)

1964 Salute To Eddie Condon-4 Jazz Band Ball + Singing The Blues - Billy Butterfield .mpg    

    (ごく最近/2012.1.31/アップロードされたものだという)

(Johnny Mercer/ジョニー・マーサー)
One of the jazz xxx featured by Eddie Condon and his bands is the tune called "At The Jazz Band Ball."
 xxx more I should try to sing for you now. I have to read my memo, my memory is short.
 エディコンドンと一連のバンドが好んで取り上げた曲に、「アット・ザ・ジャズバンド・ボール」というのがあります(
2)。
   xxx 唄ってみます xxxx 記憶力が弱いので云々(
覚えられないので歌詞を見ながら唄う、みたいなことをいっているのではないか、聴き取り叶わず)。

   ――唄う、At The Jazz Band Ball ――

Back when a nickel would buy one drink of respectable rye, piano player plays honky-tonk xxx we have to work on the slide. 
   
------- 以下省略 ------       
 
ニッケル玉で上等のウイスキーを一杯買うことができた時代には、ピアニストがホンキートンクを弾き、俺たちゃスライドの準備をしなけりゃいけなかった。
   (
トロンボーンのスライドに油をさして演奏の準備をするということか)。   

(Bob Crosby/
ボブクロスビー)
In Chicago, Eddie Condon met, from Davenport, Iowa, young fellow named Bix Biderbecke.

  エディ・コンドンはシカゴで、アイオワ州ダベンポート出身の、ビックス・バイダーベックという若い男に出会った。

(Mercer)
In his biography "We Call It Music," Eddie said "I have never heard anything remotely resembling the music of Beiderbecke."
  Bix died 1931 wen he was twenty-eight(28). I guess it's safe to say xxx xxx xxx xxx a lot of modern jazz plays(players).

  エディは、"We Called It Music"(
俺たちゃ、そういうのを音楽と呼んだ」)という自叙伝のなかで「これまで、バイダ―ベックの音楽にちょっとでも似ているものを聴いたことがない」と語っている。
  ビックスは、1931年、28歳のときに亡くなった。
私は、xxxx xxxx は、多くのモダンジャズ演奏(奏者)に xxx(影響を与えた?)といってよいと思う。

(Crosby)
Tha's very true, among them, mild bob-cat, Billy Butterfield plays now the song identified by Beiderbecke, "Singin' The Blues."
 そう、そのとおりです。そこで、そのなかの一曲を、優しい山猫(
3)のビリー・バタフィールドが演奏します。ビックスの演奏で世に知られる、「シンギン・ザ・ブルース」。

       ―― 演奏始まる ――

*.2.元来は器楽曲(Nick La Rocca, Larry Shields, 1918作曲)。ニック・ラ・ロッカは、Original Dixieland Jazz Band/ODJBのコルネット奏者、ラリー・シールズはクラリネット奏者である。オリジナル・デキシーランド・ジャズ・バンドは、jazz音楽のレコードを初めて出したバンドとして知られている(1917年に2曲)
  これにマーサーが歌詞を付けた。ルイ・アームストロングとビング・クロスビーが一緒に唄っている録音があるようだが、所詮(しょせん)は器楽曲、歌詞は、「余計なこと」のような気がする(歌詞を作ったのが何年ぐらい後のことなのか知らないが)。
 なお、マーサーは、ムーン・リバー(Moon River)、酒バラ(Days of Wine and Roses)、サテン・ドール(Satin Doll)、枯葉アメリカ版(Autumn Leaves)など数々のヒット曲作詞を手掛けた超有名な作詞家だ(ピアノを弾き、歌も唄う)。日本で行われる「セッション」、どの店/場所であろうと、365日、例外なく、この人の曲が演奏されない日はない。

*3.ボブ・クロスビー
ビッグバンド(Bob Crosby Orchestra)を率いて、デキシーランドjazz寄りの音楽で活躍した。同時に、バンドの抽出メンバーで「ボブクロスビーのボブキャッツ」(Bob Crosby's Bobcats/画像)というコンボ(小編成バンド)でも吹き込みを行った。ビリー・バターフィールド(画像)は、ボブ・クロスビー楽団に在籍したことがあり、ボブキャッツのメンバーとしても録音したことがある。
 ボブキャット(bobcat)とはヤマネコのことである。そこで、"mild bobcat"(優しい山猫)と表現することによって、二重の意味(double meaning)を表わしているのである。

 すなわち、bobcats=「ヤマネコたち」であり、bobcat=「そのうちの一匹、一人」である。だから、「以前私のバンド『ボブキャッツ』にいた者」だということを表わしている。
 一方、ヤマネコとは猛々しい動物だが(可愛いんだけどね)(*)、このビリー・バターフィールドという男が奏でるバラードは、穏やかで優しい(秀逸さの比喩的表現)ことで知られている(アーティ・ショウ/Artie Shaw楽団在籍中のスターダスト/Stardustの名演奏で名を売った)。
 ということで、結論だが、長くなったが、次のように述べているのである。
 ――以前私のバンドにいたビリー・バターフィールド、優れたバラード吹きで知られる彼が、これからシンギン・ザ・ブルースを演奏します――
 ボブはビング・クロスビー(Bing Crosby)の弟であり、元々は歌手である。

 
Photo

 *
北米ヤマネコ=bobcatは元々その可愛いさから国民に親しまれている動物だから(野生肉食動物には違いないのだが)、"mild bobcat"という表現で、「元ボブキャッツのメンバーであった、穏やかで優しいバターフィールド」、つまり、「元私のバンド、ボブキャッツにいたトラ ンペット吹き、優れたバラード吹きで知られるバターフィールド」と表現している、こうみることもできようか。


Photo_3

◆◆◆◆◆◆◆◆
■Eddie Condon - Singin' The Blues

Bobby Hackett(cr)、Edmund Hall(cl)、Cutty Cutshall(tb)、Dick Carey(alto horn)、Eddie Condon(g)、Gene Schroeder(p)、Walter Page(b)、George Wettling(dr)1954年4月、ニューヨーク。

 George Avakian/画像(ジョージ・アバキャン)の肝入りで開催されたセッション(4月20、22日、二日間)。ビックスが好んで演奏した曲を、ビックス好き連中が集まって楽しもうという企画である。ここに掲げた奏者以外にも大勢集まった。このときの演奏は、Bikieland(ビキシーランド)というアルバムに収録されている。なお、Bobby Hackett(ボビー・ハケット)は、Pete Pesiという偽名で記録されている。レコード会社他社との契約上の問題からであろう。
  ここに掲げた録音データと説明文は、当ブログ主によるものである。
    ハケットのソロ、秀逸だね。

                       「ビキシーランド」ジャケット
Bixieland_2

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2012年2月 7日 (火)

♪ビックス・バイダ―ベック(Bix Beiderbecke)のシンギン・ザ・ブルース(Singin' The Blues Till My Daddy Comes Home) ― もうひとつの名演(歌詞と日本語訳もついでに)。

2012.2.7
 前々回とビックスについて書いた(Jazz Me Blues、Art Pepper、Blackboard Jungle, Vic Morrow, Combat!)。この線の話題をもうちょっと続けて、"Singin' The Blues"(Singi'n the Blues Till my Daddy Comes Home)を語ることにする。
                                                                        ♪参考資料[歌詞翻訳曲目一覧/ページ相互リンク]

◆◆◆◆◆◆◆◆
 ビックス・バイダ―ベック(Bix Beiderbecke)とフランキー・トラムバウアー(Frankie Trumbauer)は、いわば「運命的な」出会いをして、相互に感化し合い、それぞれの音楽性、音楽的境地を高め、前進させ、後世のジャズ発展に重要な影響を与えていった。
 こういわれている。
 それがどういうことであるのか、耳で示してくれる演奏がある。相互感化がよく示されており、音楽的価値の面でも非常に優れた演奏である。
 まずは演奏を聴いてみよう。
 曲は、Sam M. Lewis/Joe Young作詞、Con Conrad/Joseph Russel Robinson作曲、1920年作品だとされる (Wikipediaその他から)

■Frankie Trumbauer & His Orchestra - Singin' The Blues

  1927.2.4、New York録音
  Frankie Trumbauer(C-melody sax)、Bix Beiderbecke(cor)、 Eddie Lang(g)、Jimmy Dorsey(cl) 
 Itzy Riskin (p), Chauncy Morehouse(dr)

 コードを掲げて曲の構成を示しておく。
  Intro.
         A     Gm     Fm/E      B/E
  Chorus
    Fm7   B♭7   E/B♭7   E          B♭7   〃       E        〃
         G7      〃       C7            〃       F7      〃       B♭7       〃   
         Fm7   B♭7   E/B♭7   E          C   〃     Fm/C7   Fm
         A♭6    Adim    E♭                C7           F7     B7       E♭        〃
 
 次のように演奏している。
 イントロ(4)→Trumbauerソロ(32)→Bixソロ(32)→アンサンブル(8)→Dorseyソロ(8)→アンサンブル(16)
 通常は、アンサンブル(合奏)で曲のテーマ(メロディ)を示し、その後でソロを廻し、アンサンブルで締めくくって終わるというやり方をとるのだが、ここでは先にソロを2コーラスやってから原メロディを提示するというやり方になっている。

   元々は、こういう曲なんだ。
Bennie Krueger & His Orch. - Singin' The Blues 1921

 1921年、Brunswick 社、アコースティック録音だという(投稿者)。
 イントロが20小節あって、コーラスが始まる。1コーラス終了後、間奏が(イントロと同じようなメロディ)12小節入っている。分かりにくいが、原曲は、まあこういう曲です。
 ここでは掲げないが、ほぼ同じ時期に歌(唄)のレコードも出ている。

 この曲を(かなり流行ったんだろうね、おそらく)トラムバウアーとビックスが上掲Tubeのように演奏したのである。歴史に残る名演奏だと称賛されている。

◆◆◆◆◆◆◆◆
 さて、名演奏話の余波みたいなことだが、その後にこういう録音が出ているんだね、初めて知ったけど。
Bee Palmer, Frank Trumbauer "SINGIN' THE BLUES" (1929)
 
Frank Trumbauer and His Orchestra, vocal by Bee Palmer .......... special lyrics - Ted Koehler.  Recorded Jan. 10, 1929, New York City.

 Bee Palmer(画像)という歌手が唄っているのだそうだ。
 上掲1927.2.4演奏の、トラムバウアーとビックスが吹くソロ(各32小節)とその後のアンサンブルを(ドーシーの8小節ソロが入る)部分的に抽出/組合せ編集して、それを声で忠実に再現する趣向の演奏だ。忠実再現の出来がいいかどうかは触れないでおく。
 ただ、この吹き込みから、次のことが窺える。
 すなわち、ビックスも、トラムバウアーも、この1927年演奏を、ソロを、「上出来の演奏だった」と認識していたんだね。おそらく、レコード発売後に音楽雑誌や批評家、業界ミュージシャンなどから絶賛されたのであろう。それで、2年後にこれをやった。多分にプロデューサーの意向に従ってのことだろうけど。
   しかし、レコードが売れると踏んだのだろうか。Pee Palmerの人気と、「変わった趣向のものがある」という珍しさ、奇抜さみたいなことで、「いける」と予測したか。ウン? けっこう売れたりして。
Photo                                  (Bee Palmer、画像ココから)
 この企て、すなわち、後世でいう「ボーカリーズ」(vocalese)(1)企画が影響したのかどうかは知らぬが、後々、この曲の演奏において、夭折した天才の追悼みたいなことで、ビックスのこのソロを踏襲するということが大いに行われている。余談だが、この関係でいうと、レッド・ニコルス(Red Nichols/画像)なんか、何を演奏しても、すべてビックスの踏襲だ。傾倒しきっているんだね。ある意味、偉大だよこの男、ニコルス。

*****************************
Tube投稿者による説明を掲げておく。
Recorded Jan. 10, 1929, New York City
Personnel:
unknown - trumpet、Bill Rank - trombone、Frank Trumbauer - c-melody sax、Chet Hazlett or Charles Strictfaden - Alto sax、Irving Friedman - clarinet, tenor sax、Lennie Hayton - piano、Snoozer Quinn - guitar、Min Leibrook - bass sax、George Marsh - drums 、Bee Palmer - vocal、Bill Challis - arranger


 ポール・ホワイトマンの肝いりで行われたセッションであり、自分のオーケストラを提供してトラムバウアーに指揮をさせた。
 演奏は次のように進行している
 1927.2.4録音でのトラムバウアーのソロをベースにした編曲演奏トラムバウアーのソロをBee Palmerが再現する→ ビックスのソロをスキャットで再現する。
 ギター奏者のSnoozer Quinnは、セッションにビックスも参加していたと声を大に語っているが、コルネットないしトランペットの音がほとんどないので、識別は不可能である。
  (Jean Pierre Lion and Gabriella Page-Fort著"Bix"から)

 なお、上に記してあるように、この「ボーカリーズ)のために特別に歌詞が付加されたのだという(Ted Koehlerという人物によって)

*1.ボーカリーズ(ヴォーカリーズ、vocalese)
     (ここでは、クラシック音楽における伝統的用語としての"vocalise"とは区別した用語として語っている)
 ジャズ歌唱のスタイルないしジャンルのことで、器楽演奏曲として作曲された曲、または、ある曲について誰かが行ったインプロビゼーション(即興演奏)に歌詞をつけて、それを唄うというものである。スキャットとは異なる。そこでは、ソロにおいて意味のない声を以って、例えば、「ババ、ディド、ビディ」といった声で即興歌唱を行う。対して、ボーカリーズでは、即興的に浮かんだ歌詞、または、既存の楽器ソロに対して事前に歌詞を付けて準備されている歌詞を使用する。"vocalese"ということばは、 "vocalise" という音楽用語と"-ese"という接尾語を組み合わせた「遊び」であって、一種の言語である振りをする造語である。(Wikipedia)
 
   そして、こういう人も現れた。どういう企画なのか知らぬが。
Marion Harris-- Singin The Blues
  (Singin'となっていないがそのままにしておく)

  Tube投稿者によると録音日は1934.2.8だという。

 YouTubeの場に次のようなコメントが寄せられているので載せておこう。
 Hey Bob, Isn't this a cool rendition of a Bix tune - she is attempting to sing the melody line of Bix's horn - absolutley super, I've heard it done by a few others, bit not as well as Marion.
 
やあ、ボブ、これって、ビックスのあのすごいソロだろ。彼女はビックスのラッパの旋律を唄おうとしている。いいね。何人か同じことをやっているのを聴いたが、マリオンと比べると、まったくダメだね。

 

This definitely a vocal set to Bix Beiderbeck's solo on 'Singing the Blues'. I've heard an earlier (inferior) attempt by someone who was mainly a dancer (I forget who) and who was actually accompanied by Bix and Trumbauer. I wonder if these are the first ever attempts at 'vocalese' later made famous by Eddie Jefferson, Jon Hendrix, King Pleasure etc.? Does anyone know?
 
そう、これはビックスのソロの唄バージョンだ。これよりも前に吹き込まれた同じような試み(できはよくない)も聴いたことがある。誰だったか、歌手というよりダンサーといった方が早い人だけど(名前は忘れた)。ビックスとトラムバウアーが実際に伴奏をやっている演奏だ。
 
こういうのって、後年 Eddie JeffersonやJon Hendrix、King Pleasureなんかで有名になった「ボーカリーズ」の走りだったのかなあ、だれか教えて。

          Marion Harris
Photo_2                      (画像ココから)

◆◆◆◆◆◆◆◆
 きれいに唄っているものがあったので載せておく。
SINGIN' THE BLUES by Connie Boswell DECCA label 78 rpm DJ Promo Record
                         (正しくは、"Connee"であろうが、そのままにしておく)
 
 
 コニー・ボズウェル/Connee Boswell(1907.12.3-1976.10.11)(画像)、1953年(46歳)の録音、バックは"Artie Shaw & His Gramercy Five"。
 デジタル処理によって音がよくなっている。2006年9月発売のCDに収められているものを投稿したものであろう(Annazon.comのCD広告記事から推測)。

  エラ(Ella Fitzgerald/1917-1996)はこの人に大きく影響されたという。
"My mother brought home one of her records, and I fell in love with it....I tried so hard to sound just like her."(Wikipedia) (ボズウェルに似せて唄えるように、一所懸命練習した)

Photo_6                                           Connee Boswell(ココから)

◆◆◆◆◆◆◆◆
歌詞を掲げておこう。もう誰も唄わない歌だろうから、骨董品をいじるようなもんだけど、まあ。

    Singin' the Blues (Till My Daddy Comes Home)
                                    (w)Sam M. Lewis/Joe Young   (m)Con Conrad/Joseph Russel Robinson, 1920
                                            (歌詞はMartha Wainwrightの歌唱によるものだという)
Oh, I'm just singin' the blues
Till my Daddy comes home.
The meanest feeling pursues
Since he left me all alone,
For every blue strain cuts new pain
Right into my heart.
And I just sigh at that cryin' part.

It sure gets your nerves
When you hear yourself moan.
If I got all I deserve
I wouldn't be here all alone.
I wouldn't walk all night
And sit by the window in the candlelight
Singin' the blues
Till my Daddy comes home.

I'm singin' the blues
Till my Daddy comes home.
Don't know what else I can do.
Since he left me here all alone
I watch & wait all night
Just sittin' by the window in the candlelight,
Just singin' the blues
Till my Daddy comes home.

Oh, Daddy.

Lyrics provided by http://www.kovideo.net/
Source - http://www.kovideo.net/singin-the-blues-lyrics-martha-wainwright-

*******************************************

      シンギン・ザ・ブルース      (当ブログ主独自訳)
あの人が帰ってくるまで、嘆きブルースを唄っているの。
私を独り残して出ていった。
それからずっと、絶望感がつきまとう。
だって、悲しみが襲ってくる度に、心に痛みが走るんだもの。
あたしは、ただ、ため息をついて嘆くだけ。

自分が呻くのを聞くのは、
ほんとに神経に触る。
あたしは何も悪いことしていない、
あの人は、居てくれていいはずよ。
 そうすれば、独りぼっちで悶々としたりしていない、
一晩中外をうろついたりしていない、
ろうそくの光で窓際に座り、
嘆きを唄ったりしていない、
あの人の帰りを待ちながら。

あの人が帰ってくるまで、嘆きブルースを唄っている。
ほかに何ができるというの。
私を独り残して出ていった。
それからずっと、一晩中待ちわびている。
ただじっと、ろうそくの光で窓際に座り、
帰ってこないかと外を眺めて、
ただじっと、嘆きブルースを唄いながら。
あの人が帰ってくるまで。

ああ、あなた
・・・・・・

**********************************
  典型的なトーチ・ソングだね
トーチソング   (過去記事からの引用である。ただし、一部手直しをしている)
 torch song n.(米)トーチソング失恋の悲しみを歌う歌
  torch n.1.たいまつ。2.(比喩的)光、光明、希望(の光) 3.(俗)恋の炎
  carry the (or a) torch for.....(1)(俗) ....に恋の炎を燃やす。(特に)片思いする(2)省略
 (以上、小学館
プログレッシブ英和中辞典から。一部は抄引用)  Wikipediaでは次のように説明している(一部だけの引用)。
A torch song is a sentimental love song, typically one in which the singer laments an unrequited or lost love, either where one party is oblivious to the existence of the other, where one party has moved on, or where a romantic affair has affected the relationship. The term comes from the saying, "to carry a torch for someone", or to keep aflame the light of an unrequited love.

Torch singing is more of a niche than a genre, and can stray from the traditional jazz-influenced style of singing, although the American tradition of the torch song typically relies upon the melodic structure of the blues.

「トーチソング」とは、感傷的なラブ ソングのことである。特に、歌い手が片想いあるいは失恋を嘆くラブソングのことをいう。状況としては、次のようなものがあろう。すなわち、①一方の当事者が 相手方の存在(想い)に気付いていない。②一方の当事者が(
他の人に)移ってしまった。③他の者とのロマンチックな出来事(恋愛沙汰)によって、二人の関係が 壊れてしまった。
 この言葉は"to carry a torch for someone"(誰それに恋の炎を燃やす)、または、"to keep aflame the light of an unrequited love"(片想いの炎を燃やし続ける)という語句から来ている。
 
 トーチ歌唱は、ジャンルというよりもニッチであり、伝統的な「ジャズに影響された歌唱法」から外れることがある。ただし、トーチソングについてのアメリカの伝統は、一般的に、ブルースの旋律構造に依存する。


 トーチソングは、これまで、通常は女性歌手との脈絡で言及されたが、最近では「トーチ・シンガー」という言葉は男性歌手にも適用されるようになっているという(上記wikipedia)。

 なお、事のついでにいっておくと、「決定版!ジャズ・スタンダード1001」/別冊スイングジャーナル(株式会社スイングジャーナル社、1990)という雑誌での"Mean To Me"曲解説では、「いわゆるトーチソング(20年代後半から30年代にかけて流行した失恋ソング)の代表的ナンバー。ヘレン・モーガンでヒットした」とあるが(強調表示は引用者による)、ルース・エティングのとり違えではないか。
 参考 ― Helen Morgan (Wikipedia解説)画像
       Ruth Etting (Wikipedia解説)(画像)
                ここでで言及している過去記事でルース・エティング(エッティング)の略歴などを紹介している。

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2012年2月 2日 (木)

♪ビックス・バイダーベックのジャズ・ミー・ブルース、「暴力教室」、憎々しげなチンピラ、ビッグ・モロー、そして一転、「コンバット」、我らがヒーロー、サンダース軍曹 。

Bix Beiderbecke's "Jazz Me Blues," "Blackboard Jungle"and that hateful punk, Vic Morrow....... But hey!  Now, here comes the "Combat!," comes our hero, Sgt. Saunders.

2012.2.2
 昨日の記事でビックス(Bix Beiderbecke)のジャズ・ミィ・ブルース(Jazz Me Blues)をとりあげた。その関係でネットをあちこちうろついていたのだが、あるところで、アッと声を上げて、あることを想いだした。

◆◆◆◆◆◆◆◆
*************************
Photo In Blackboard Jungle, a 1955 film starring Glenn Ford and Sidney Poitier, Beiderbecke's music is briefly featured, but as a symbol of cultural conservatism in a nation on the cusp of the rock and roll revolution. (Wikipedia)

1955年のグレン・フォード(画像)とシドニィ・ポワチェ(画像)主演による「暴力教室」に、バイーダーベックの音楽が、短時間ではあるが、話題として現れている。ビックスの音楽が、今まさにロックンロール革命一色に染まろうとする世相における文化的保守主義の象徴として提示される。

**************************
 この記述に出会ったのである。

 ああ、あれか!
 映画は観た。そのシーンも覚えている。(右画像はWikipediaから)
→映画"Blackboard Jungle"(邦題「暴力教室」)ポスター。
  上ではグレン・フォードト、シドニー・ポワチェ主演と紹介されているが、俳優Bick Morrow(ビック・モロー)のデビュー作でもある(この点については改めて後で触れる)。

*************************
 教師が(数学の教師か)携帯蓄音器と愛蔵レコード・コレクション(SP盤レコードがいっぱい詰まったケース)を教室に持ち込んでおり(学校備え付けの教材か)、その一枚を聴いているのだが、それがビックスのJazz Me Bluesなのである。
 チンピラどもが入ってきて、教師をなぶりものにしようとする。
 「あのな、音楽は数学に基づいて........次のクラスの授業で・・・・・・」
      ――あれこれ――
 「かけてくれよ、頼むよ」
 「---いいだろう、かけよう・・・・・・ビックス・バイダーベックのジャズミー・ブルースだ」
 「ああ、なんだ、そんなの・・・・・・・」
 「まあ、聴け、そうすりゃ分かる」
 教師は説明し始めたが、チンピラたちは、コレクションを全部割ってしまう。
************************
                    →  ↓  →
Photo_2
映画、Blackboard Jungle/暴力教室 (1955)

 聞き取れる範囲で、冒頭部分の、チンピラ生徒どもと教師の会話をを掲げておこう。
     P=チンピラども(punk、pupil)
      T=教師
     「xxx」は、聞き取れない部分であることを表わす。かなり誤りがありうることを断わっておく。 

*************************
   <<生徒らが入ってくる>>
(P) What you get, T?  (
T=teacher、省略した呼びかけ)
   先生、なんだいそれ。
(T) Music. 
  音楽だ。
(P) xxxx xxxx xxxx?
(T) For the next class.
   次回の綬業で使う。
            <<一人が机上に横たわっている一枚を手に取ろうとする>>
(T) Oh, just keep your hands off the records.
  お、レコードに触らないでくれ。
(P) I beg your pardon. 
     ああ、そりゃ、どうもすみません。(
小馬鹿にした風情で)
          <<がやがや>>
(T) You see, music is based on mathematics  and  just xxx the next class a littele more about that.
   うん、あのな、音楽は数学に基づいてできている xxxx 次回の授業でもう少し詳しく話をする。
                      <<がやがや>>。
(T)All right take your seat.
   いいだろう、席に座って。
          <<がやがや>>
(P)Please.
    お願いしますよ。
          <<教師ためらう>>
(P) Oh, come on, T.
   なあ、頼むよ、先生。   
(T)Wel, ...........all right.
   そうだな・・・・・・
         <<手にしたレコードを置いて、別のものを取り上げ>>         
   いいだろう。 
    It's a xxx xxx Beiderbecke doing "Jazz Me Blues."
   これは、xxx xxx(
レコードのレーベルに言及しているのであろう) バイダ―ベックのジャズミー・ブルースだ。
(P) Ah, how about the xxxx ? (bop)
  ああ、なんだ、そんなの、xxx をかけてくれよ(
xxxの部分、"bop"といっているのか)
(T) Listen!  And you'll learn.
  まあ聴け、そうすりゃ分かる。
                    <<針を置くと、ビックスのソロが流れる>>
(T) Let's taste
(?) that cornet.
    Beiderbecke came before James and xxxx.
    このコルネット、よく味わってくれ(
推測)。
   バイダ―ベックは、ジェームスやxxx xxx よりも前に現れた人物だ。
******************************


 救い難いバンダリズム(vandalism)だ
  バンダリズム=(故意または無知による)芸術文化の破壊、(公共施設、公共物などの)破壊、汚損。
   Wikipediaの記事から"vandalism"ということばを知った。ひどいねこいつら、日本にも同じようなのがいっぱいいるが。
 このシーン、「ああ、なんてことを」と、強烈な印象を受けたことを思い出す。教師の無力感を、やりきれない思いで感じ取った。
 なぜこのレコードを宝物のように扱っていたのか。
(SP盤は落とすと割れるし、溝が爪で壊れたり、指先の汚れで潰れたりする。したがって、慎重に扱わなければならないのだが、「宝物云々」は、そのこと自体を、つまり扱い方のことをいっているのではない。今風に言うと「コンテンツ」のことをいっているのである。
  横道にそれるが、LPレコードでも、両手を縁に添えて持つというやり方をしないと、「指紋が付く」なんて、怒鳴られたものだ
)

 そう、なぜ、宝物なのか。こうだ。
 ジャズの世界において、時は(1955)、スイング全盛期(1930年代、ベニー・グッドマンに代表される商業フルバンド・スイング) からその衰退、バップ(bop, bebop)革命を経て、いわゆる「モダン」jazz最盛期に入っていたが、といっても、他方で、バップ/モダンというものを好まず、伝統に沿っていわゆる「中間 派」として歩んでいった人々や、1940年代初頭に起きたニューオリンズ・リバイバルの波が一部の流れとして存在していたのだが、とにかく、この教師は、そのようななかで、多分にジャズ史研究的立場からの古典ジャズ愛好家としてビックスを愛していた。1920年代の、いわゆる白人「シカゴ・ジャズ」に惹かれ、ビックスの音楽性に惹かれていた。 
 そして、特に、このJazz Me Bluesの演奏、なかんずく当人のソロを愛でていた。

(ビックスの生い立ちなど関連情報につき、2010.9.9記事2011.7.12記事を参照されたい。前者にはDavenport Blues、後者には、有名な自作曲"In a Mist"/イン・ナ・ミストの演奏を掲げてある)

Photo_2
2
■Blackboard Jungle(1955)
   (邦題、「暴力教室」)


■Bill Haley - Rock Around The Clock (1956)
   ビル・ヘイリー、ロック・アラウンド・ザ・クロック

 この映画(Blackboard Jungle)のおかげで、斯界において不動の地位を獲得し、"The National Anthem of Rock'n' Roll.'"(ロックンロールにおける国歌)と呼ばれるようになったという(*1)

"The Legends of Rock & Roll"というDVDからのクリップだという。Tube投稿者のコメントによると、 DVDによる解説では1955年のTV番組からとなっているが、実際には1956年にニューヨークのワシントンスクエアで開催されたショウからのクリップだという。

*1.映画(1955)の前年にシングル盤のB面曲として世に出ていたのだが、まったくさえない存在であった。映画制作にあたっ て、監督のRichard Brooksは、映画で描こうとしているような若者たちがどんな音楽を聴いているのか探るために、主役グレン・フォードの息子からレコードを何枚か借り た。そのなかに、"Bill Haley and his Comets"というバンドによる Rock Around the Clockが混じっていた。こうして、監督はパーフェクトな音楽を探し出し、映画の随所で使用した。曲は一挙にビルボード誌チャート第1位に躍り出て、 8週間トップの座を占めた。
 この音楽によって大量のティーンエイジャーが映画に押しかけ、熱狂的な反応は、時として過激に走り、映画館などの上映施設において暴動やバンダリズムを引き起こした。この意味において、この映画は、20世紀後半に顕著にみられるようになった十代若者の反抗時代を画すものと認識されている。
(Wikipedia)。


◆◆◆◆◆◆◆◆
■COMBAT TV Show Intro/コンバット
 
泣く子も黙るビック・モロー(Vic Morrow)だ、サンダース軍曹だ(Sergeant Saunders)。  

 上掲「暴力教室」の筆頭チンピラ役、ビック・モロー(Vic Morrow)(画像)のその後の姿だ。
"Cpmbat!"(コンバット)、1962-1967にかけて152劇が放映されたABC-TV製作の超人気テレビ劇だ画像

        「コンバット! スターリング、ビック・モロー、.......」
        (Combat! Starring Vick Morrow and ...)
         (コンバット、主演、ビック・モロー、リックジェイソン)

 この声で始まる一時間ものテレビ(46-52分)、男は夢中になって観た。
 第二次世界大戦、フランスの戦場でドイツ軍と戦うアメリカ軍分隊(小隊の下位部隊)の過酷な日常を描く名作だ 
 小隊を率いるGil Hanley少尉をRick Jason(リック・ジェイソン)、分隊を率いる"Chip" Saunders(サンダース)軍曹をビック・モローが演じた。
 しかし、知る人はもう少ないだろう、昭和40年前後のことだ、ああ、年が過ぎたね、仕方ないことだが。
 この映画については、これでおしまいにしておこう。興味のある読者はYouTubeの場へどうぞ。
Photo                                           (ココから)

―― 完 ――

 

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2012年2月 1日 (水)

♪ジャズ・ミー・ブルース ― ビックス・バイダーベックとアート・ペッパー (Jazz Me Blues - Bix Beiderbecke and Art Pepper)

2012.2.1
 ビックスがもっと生きていてアート・ペッパーと一緒に演ったら、どんなだったろうか。わくわくするね。1903年生まれで31年に28歳で夭折したのだが、ペッパーが1925年生まれだというから(82年に56歳で死亡)、1955年ごろ、50過ぎまで生きておれば共演が実現したはずだ。ちょうど、ペッパーが、チェット・ベイカー(Chet Baker、1929生まれ)と演ってたころだ。
 その場合、ビックスは、どんな吹き方をしただろうか。バップ(bop, bebop)潮流との関係をどう解決していたであろうか。
 となると、当然、チェットとも顔を合わせる運びになったであろうが、「おう、元気でやってるか」ぐらいのことをいっただろうか。ビックスのことを、おそらく、心の師と仰いでいたにちがいないチェットに。

  若いころ、古い時代のジャズを好んで聴いていた(今となっては、当時の「現在」でさえ、もう「古い時代」になってしまっているのだが)。特に1920年代シカゴ白人グループの演奏が好きで、ビックスは大の気に入りだった。
 そんななかで、その手によるJazz Me Blues(下のTubeで掲げている演奏)を秀逸だと評価しており(ほかにもいい演奏がいっぱいあるんだけど)、特にそのソロは、「すげえな」と感嘆していた。斬新というか、一風変わっているというか、異端というか、とにかく、「アッと驚く」ものだ。メジャーコードの単調な進行なのに、フレーズが美しく切ない。そしてアッと驚くタメゴロウだ、当時の流行り言葉でいえば。
                  (ビックスの生い立ちその他について、過去記事コレコレを参照されたい)

 うん、で、その後1930年代以降のものも広く聴くようになったのだが、あるとき、アート・ペッパーがこの曲を演奏していることを知った。"Art Pepper Meets The Rhythm Section"を買って遭遇したのである。
 びっくりしたね。

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Jazz Me Bluesジャズ・ミー・ブルース)とはこういう曲だ。
 ("Blues"と題するが、Blues/ブルースではない。つまり、12小節定型形式曲としての"Blues"ではない)
 下に掲げてある演奏を聴いても、一般的に馴染みのない曲であるだけに、どういう曲なのか、骨格が分からなければ、鑑賞するもなにも、「ちんぷんかんぷん」であろう。
 そこで、小節ごとのコード記号を記して、曲の構造、構成を示しておく。(    )で括っているところは、「ブレイク」である。(ブリッジ後の後半8+12=20小節部分がソロパートであるが、その7-8、13-16もブレイクしているカッコを付してないが)。ブレイクとは、リズムセクションが一定区間のあいだ停止し、メロディ―部隊を泳がせるという手法である。
    [AA-ブリッジ-BB']  (8+8+4+8+12)の曲である。(ペッパーは[A-ブリッジ-BB']でやっている)
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  E♭    〃    〃    F/B♭7        E♭    〃    (E♭   〃)    -----[A] 8小節
  E♭    〃    〃    F/B♭7        E♭    〃    (E♭   〃)    -----[A] 8小節
                                                
   B♭7 B♭dim  B♭/F7  B♭/G7                                               -----[ブリッジ] 4小節
                                              
  C7    〃    F7     〃      B♭7   〃      E♭     〃    -----[B] 8小節 
    C7    〃    F7     〃      E♭    G7    Cm     C7
   F7    B♭7    E♭    E♭                            -----[B'] 12小節
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Jazz Me Blues - Bix Beiderbecke And His Gang

Tube投稿者によるデータ
Bix Beiderbecke, c / Bill Rank, tb / Don Murray, cl / Adrian Rollini, bsx / Frank Signorelli, p / Chauncey Morehouse, d. New York, October 5, 1927.

 上のTubeが機能しなくなっていたので差し替えた。同一の
である。


 
なぜこの演奏が秀逸なのか、ビックスのソロが、どう「斬新で」、「すげー」のか、まあ、こういっちゃなんだが「深い話」になるし、というか、その世界にどっぷり浸った者でないと理解できないことなので、ここでは触れないでおく。「ほう、そうか」と驚いたふりをして聴いてもらえれば幸甚だ。

 あ、そうだ、エディ・コンドン(Eddie Condon)という1920年代からのDixieland Jazz業界ボス的存在がいるんだけど、――なかなか骨のあるナイスガイのように思えるが――、その男が次のようにいっている。ソロの秀逸性の説明とはちょっと方向がずれるが、紹介しておこう。

             「いいわよ、させてあげる
  Finally, Beiderbecke took out a silver cornet. He put it to his lips and blew a phrase. The sound came out like a girl saying yes.
 とうとうバイダ―ベックがシルバーのコルネットを取り出した。それを唇にあてて、フレーズを一吹きした。なんと・・・・・・音は、女の子が、「いいわよ、させてあげる」っていっているように現れた。
(出典、ココwikipedia)

[更新] 2012.2.11 - この言は"We Called it Music" という自筆自叙伝の中で述べていることである。
Photo_6  クリーブランドからバッファローに行く汽車の中でのできごとである。退屈まぎれにコンドンがバンジョーを取り出して弾きはじめた。エバーハルト(Johnny Eberhardt)がサックスを取り出してバンジョーに合わせてきた。

 コンドンはその前日、クリーブランド駅で、到着したビックスに初めて会ったのであるが(ピー・ウィー・ラッセル/Pee Wee Russelが連れてきた)、ツバの割れた帽子をかぶり緑のコートを着ている無口な若い男、ビックスのことだが、「こんなのが、ラッパ吹けるのかいな」というのが第一印象だった。
 しかし、その後、その男の要望によりFriars' Innという高級キャバレーに行ったのだが、そこに出演している有名なNew Orleans Rhythm Kings(ニューオリンズ・リズム・キングズ)という白人バンド、コンドンはレコードでは知っているが目の前にするのは初めてだが、その連中から乞われてその男が弾いたピアノ、"Fidgety Feet"(曲名)を聴き仰天する。
 これまで、そんなプレイを耳にしたことはない。
 ということで、才能の凄さは分かっていたのだが、はて、どんなコルネットを吹くのか、その点は依然として謎であった。
        画像 ―  若いコンドン(上左)とビックス(右)。業界ボス、56歳当時。ベース奏者ボブ・ハガード/Bob Haggardを見上げているところ(下) 
           
(コンドン1905年生まれ、ビックス1903年生まれ)

With nothing to do but sit and stare at the scenery from there to Buffalo I began to wonder again about the cornet. I got out my banjo. Eberhardt dug up his saxophone and doodled along with me.

 Finally Beiderbecke took out a silver cornet. He put it to
his lips and blew a phrase. The sound came out like a girl saying yes.

 Eberhardt smiled at me. "How about Panama?"he said. I was still shivering and licking my insides, tasting the last of the phrase. "All right," Beiderbecke said, "Panama. By itself, so it seemed, my banjo took up the rhythm. At last I was playing music; so far as I was concerned it could go on forever.


 バッファローに着くまで、じっと座って窓の景色を眺めるしかやることがない。オレはまた、ビックスがどんなコルネットを吹くのか、考え始めた。
 バンジョーをケースから取り出してあれこれ弾き始めた。エバーハルトがサックスを取り出して、合わせてきた。そして、とうとうバイダ―ベックがシルバーのコルネットを取り出した。それを唇に当てて
フレーズを一吹きした。なんと・・・・・・音は、女の子が、「いいわよ、させてあげる」っていっているように現れた。
 エバーハルトがオレに笑いかけ、「パナマをやろう」といった。オレは、ビックスが吹いた最後のフレーズを噛みしめながら、ゾクゾク身震いしていた。
 「いいよ」、「パナマ」、バイダ―ベックがいう。
 自然に、オレにはそうしか思えないんだが、オレのバンジョーがリズムを弾き始めた。オレは、とうとう、音楽というものに出会った。オレに関するかぎり、永久に続けても異論はなかった。

  ("Bixieland"というレコードのジャケット裏面、コンドンによる語り、この自叙伝の記述を引用しながらの語りからこのレコードにつき、この過去記事参照)    

■Jazz Me Blues - Art Pepper

 1957年の"Art Pepper Meets the Rhythm Section"というアルバムに収められている。
ペッパー以外のメンバーは、 Red Garland,(レッド・ガーランド/p)、 Paul Chambers(ポール・チェンバース/b)、 Philly Joe Jones(フィリー・ジョー・ジョーンズ/ds)。この3人は当時マイルス・デビスのリズムセクションであった。アルバム名はそこから来ている。

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