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2012年2月24日 (金)

♪Sweet Lorraine/スイート・ロレーン、1928年jazzスタンダード、歌詞と日本語訳。

2012.2.24
                                                                              ♪参考資料[歌詞翻訳曲目一覧/ページ相互リンク]
  Sweet Lorraine/スイート・ロレーン(1928年jazzスタンダード)について以前記事を載せたのだが(2010.9.20/ココ)、歌詞検索サーチによるアクセスがポチポチ現れる。その記事には歌詞/日本語訳は掲げていない。「なんだ、出ていないじゃないか」と失望させることになるので、改めてここで掲げておく。

◆◆◆◆◆◆◆◆
                    Sweet Lorraine
                                            Cliff Burwell(m), Mitchell Parish(l), 1928    
Now I just found joy , (Just found joy,)(I've just found joy,)
I'm as happy as a baby boy 
With another brand new choo-choo toy, 
(When he's playing with a choo-choo toy,)
When I met my sweet Lorraine, Lorraine, Lorraine.
(When I'm with my sweet Lorraine.)

A pair of eyes
(She's got a pair of eyes)
That are brighter than the summer skies.
(That are bluer than a summer sky)
When you see them, you'll realize
(When you see  xxxx you're gonna realize) 
Why I love my sweet Lorraine.

Now when it's rainin', I don't miss the sun
(When it's raining I don't miss the sun)
Because it's in my baby's smile, ho ho,
('Cause it's in my sweetie's smile)(For it's in my sweetie's smile)
And to think that I'm the lucky one
(Just to think that I'm the lucky one)
That will lead her down the aisle.
(Who will lead her down the aisle./...down the well-known aisle.)

Each night I pray
(Each night how I pray)
That no one will steal her heart away.
(that nobody steals her heart away.)
I can't wait until that lucky day

When I marry sweet Lorraine.
(When I marry my Lorraine)

*歌詞はナット・キング・コールの唄によった。
 全音楽譜出版社「スタンダード・ジャズのすべて②」を土台にして、コールの2バージョンを聴いて手直した(1963年BBC放送ライブとオスカー・ピーターソン・トリオをバックに唄っているTVライブ)。茶色部分は、フランク・シナトラ(「1946メトロノーム・オールスターズ」盤)、ジューン・クリスティ(1945)など他者によるバリエーション。"xxx"は聞き取れないところ)
          

                          スイート・ロレーン(愛しのロレーン)   
 おい、いいことがあったぞ!
うれしい!
汽車ポッポのおもちゃを、もう一つ買ってもらった坊やのように、うれしい。
ロレーンに出会ったんだ、ロレーン、ロレインちゃん。

 彼女のあの目、
真夏の空より青い、ああ・・・・・・。
会えばわかるよ、あの目を見ればわかる、
なぜ、こんなにロレーンに恋してるかってことが。

 だから、もう、雨降りの日でもお日様は恋しくないんだ。
なぜって、あの子の笑顔の中にあるからね、なんちゃって。
そして、自分が果報者だと考えるから、
ロレインと結婚することになる果報者。

 毎晩、祈るんだ、
彼女の心が、誰にも奪われないようにって。
結婚式まで、幸福の日まで、
ロレンちゃんと結婚する日まで、
待ちきれない。

[翻訳検討]
①"choo-choo"=汽車ポッポ(幼児ことば)
②"I'm the lucky one that will lead her down the aisle."
     ("that"は、"the lucky man"を先行詞とする関係代名詞。the lucky one who will lead...)
  =彼女と結婚することになる果報者
   (to walk)(to go)down the aisle =to get married (結婚式をあげる)(見よ)
         この場合の"aisle"(アイル)は教会など結婚式場の祭壇に至る中央通路のことである。
             シナトラは "the well-known aisle"(よく知られた通路)ともいっている(間奏後の繰り返し部分で)。

       ここでの"lead her down the aisle"も同じ意味。 
  「新婦ロレーンの腕をとって祭壇に登る新郎、そうなる果報者」と、長たらしく表現する手もあろうか。

◆◆◆◆◆◆◆◆
■Sweet Lorraine - Jimmie Noone's Apex Club Orchestra
 スイート・ロレインとくればこれだ。40年前にさんざ胸キュンしたレコードだ。

 ピアノは、あのアール・ハインズ(Earl Hines/画像)だ、過去に何度か触れた。この時代(1927/28ごろ)、短期間だったけどジミー・ヌーン(Jimmie Noone/画像 )バンドにいたんだよね。
    [2013.3.16] 先に掲げていたTubeが機能しなくなっていたので差し替えた。

■Muggsy Spanier, Sidney Bechet - Sweet Lorraine
 もうひとつの名演奏、マグシー・スパニア/シドニー・ベシェだ。

             (Muggsy Spanier/画像Sidney Bechet/画像)

  マグシーって、特別な業界の人でなければ知らないと思うけど、ベシェは、知っている人、多いだろう、いや知らないか。「小さな花」(Petite Fleur/プティット・フラー)の作者だといえば、「ああそう」といって気付く人が多少増えるかもしれない。
  いや、これも知らないか、「ザ・ピーナッツ」の「プッティット・フール」/「小さな花」といってさえ、もう、年寄りしか知らない時代になっているから、シ ドニー・ベシェ、ピーナッツ・ハッコー(Peanuts Hucko)、モンティ・サンシャイン(Monty Sunshine)などの、一時期の日本を一色に染めたソプラノサックス/クラリネット演奏を想いだして、「アアあれか」ということにはならないかもしれ ない。
 いやあ、時は過ぎるね。
  *シドニー・ベシェについては、この過去記事(2011.6.22)で詳しく書いている。
   小さな花、ベシェ、サンシャイン、ハッコー、ザ・ピーナッツ」についてはこの過去記事(2010.2.13)で


■Chet Baker - Sweet Lorraine
 場をうろうろ探してたら、こんなのがあった。初めて知る。うれしいね。
  古いスタンダード曲をバップ以降の人がやる演奏が好きなんだ。どういう風に料理するのかって、ワクワクする。聴き終わって、「わあ」というのもあるし、「アホが」と悪態をつくのもある。


■1946 The Metronome All Star Band(2) - Sweet Lorraine
 (フランク・シナトラ)


 Metronome All-Stars
(メトロノーム・オールスターズ)とは、メトロノーム誌(Metronome Magazine)が読者人気投票に基づいて演奏者を選び、スタジオ録音をする、という企画を行った際の、演奏者集団ないしバンド名のことである。スタジオ・セッションは1939-42、1946-53、1956に実施された。個々の演奏者に少なくとも1コーラスのソロの機会を与えるという企画要請から、各々の演奏は、基本的に2トラック録音(2枚組SPレコード収録ということか?)になっている。前期のものはスイング寄りであり、後期はビバップ志向色が強くなっている。
  このときの参加者は下記のとおり。

   Metronome All-Stars December 1946: "Sweet Lorraine"/"Nat Meets June", recorded by Charlie Shavers(tp), Lawrence Brown(tb), Johnny Hodges(as), Coleman Hawkins(ts), Harry Carney(bari-sax), Nat King Cole(p), Bob Ahern(g), Eddie Safranski(b), Buddy Rich(dr), Frank Sinatra(vo), June Christy(vo).
 (以上、Wikipediaから。ただし、演奏者のカッコ書き楽器名部分は当ブログ主が付したものである)

 
シナトラは1915年12月生まれだから、このとき31歳だ。
 なんだね、この歌をシナトラが唄ってナット・キング・コールがピアノを弾いているってのがおかしいね。というのは、「Sweet Lorraineといえばキング・コール」みたいな関係にある曲だからだ。すなわち、酔っ払い客に「スイート・ロレインを唄え」とからまれて唄ったのがボーカリストとして出発するきっかけになったという伝説が広く浸透している(実際は、その前から唄ってきているのだが、コールは、風説を敢えて否定せず、おもしろいからそのままにしたといわれる)。コール(1919.3.17-1965.2.15)、このとき27歳なんだけど、この時点ですでにこの曲のレコードを出して、爆発的ヒットからその伝説が生まれ、浸透していたのかどうかは知らない。しかし、まあ、とにかく、おかしい。「ええっ、オレの歌なのに、あいつが唄ってオレは伴奏だってか、なんでだ」みたいで。

 話のついでに触れておく。
(1)Nat "King" Coleの初の唄ヒットは、1943年に出した自作曲、"Straighten Up and Fly Right"だとされるが、このときの吹き込みが、当ブログ記事で数回前から触れているNational Recording Registry(国家保存重要録音登録台帳)の登録曲(2005年度登録、見よ)になっている。
(2)この曲、Sweet Lorraineをアート・テイタム(Art Tatum)が1940年に吹き込んだ演奏も同じく登録保存されている(2007年度登録、見よ)。
(3)以前アール・ハインズ(Earl Hines1903生まれ)について何度か触れたが、コールもテイタム(1909生まれ)もハインズに深く傾倒した。 

Beverly Kenney(ビバリィ・ケニー)の唄
    冒頭で言及している記事(2010.920)で、この人の唄を掲げている。やるせない、投げやり、一種退廃的みたいななかに、その奥でしっかりとお茶目な恋心を歌っているいるような、ちょっと説明しきれないけど、とにかく、非常に味のある唄いっぷりです。だから、ぜひ聴いていってやってね。
  
■Art Tatum - Sweet Lorraine (1938 - 1944 - 1949)
 アート・テイタム(5、6年の間隔を置いた3つの演奏)


Tube投稿者によるデータを掲げておく
 Three improvisations compared...(三つの即興演奏比較)
 a. 1938 - studio recording
(スタジオ録音)
 b. 1944 - live (at 2:35) 
 (ライブgozenn 、午前? 2:30)
 c. 1949 - studio recording
(スタジオ録音、午前? 4:57)
 すべて別々のキーで演奏している。(a)はA、(b)はG、(c)はG♭だ。なぜだろうか。投稿による半音ないし一音の狂い(元レコードから音をとってデジタル処理する際にレコード回転数が微妙に狂ったなど)というわけではないとみるが。

 この人の評価として、少し装飾が過ぎる、偏り過ぎという意見が多いと聞くが、当ブログ主としても、「そうだなあ」と感じる。部分的に見ると、ジャズ的ないい味を出しているブロックがいくつもあるんだけど、パラララン、パラパラ、パララランというのが頻繁に入るから、全体としてみるとジャズ味が薄れる。超技巧であることは疑いないが、jazz演奏としては、ぐっと感銘を受けるほどではない。

[更新] 2012.4.27 ― 「ビバリィ・ケニーの唄」への言及部分を追加した。

 

 

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コメント

はじめまして、スイート ロレインをググってて
偶然貴方のページにたどり着きました。
歌詞の意味や作曲者もわかって大変ためになりました。
ありがとうございます。
実はこの曲、最近まで知りませんでした。
スタンダードナンバーのようなのでもしかして何かのBGMとして
TVやラジオで知らずに聞いたことがあるのかも知れませんが、
私の場合、全く偶然に何かのついでにある演奏を
見る機会があって、その演奏が気に入り
ちょっと調べて見たくなりました。
私、鍵盤楽器は安いキーボードを我流で
ちょっと遊んでみた程度で基本的に弾けませんが、
この演奏を見たとき始めは、あ、なんだこれくらいなら自分でも・・・
と思いつつ1分30秒くらいたったところで、
あれっ?っとちょっと雲行きが変わり
だんだん進むにつれて、こんなの初心者には無理無理って
本格的な演奏になっていくところがすごく印象的で
また、ハモンドオルガンの音色もよくて私のお気に入りとなりました。
https://www.youtube.com/watch?v=LEfSxwwRj5I

えっと長文失礼いたしました。では^^

投稿: 通りすがり. | 2014年8月14日 (木) 08時58分

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