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2012年4月30日 (月)

♪Someday Sweetheart vs. Someday You'll Be Sorry(サムデイ・スイートハート vs.サムデイ・ユールビー・ソリー)、同じような歌だったんだね。歌詞と日本語訳を掲げる。

2012.4.30
                                                              ♪参考資料[歌詞翻訳曲目一覧/ページ相互リンク]
 Someday Sweetheart(サムデイ・スイートハート)という曲の題名の意味を初めて知った。
 この曲、自分でも不思議に思うことだけど、これまで曲名の意味を深く考えたことがなかった。なんとなく、「いつか恋人に会える」とか、「いつか君と結ばれる」みたいなことで考えていたんだ。みたいなことって、どっちなんだ、といわれても、分からないんだ、これが。とにかく、ぼや―っと考えていただけだから。曲は何十年も演奏してきたんだけどね。
 ――ウタモノ(歌物)の曲は歌詞の意味を知らずして、うまく演奏できるはずがない――
 これを持論にして、これまで他人にさんざ能書きを垂れまくってきたんだけど、そういう身としては、まことに間抜けな話だ。
 今考えるに、ウタモノだという認識がなかった、それが原因だ。ウン、盲点を突かれたか。

 今回、ある事情からこの曲についてYouTubeの場をうろついていて、たまたま唄を聴いた。そこで、詞を調べた。「なんだ、こんな歌だったのか」、こう感じた。「なんだ」ってのは、曲をけなしたのではなく、もっとラブラブのイメージをもっていたからだ。

◆◆◆◆◆◆◆◆
 北村英治(画像)はこの曲を好んで演奏する。TV番組でも何度か見たし、横浜/野毛(のげ)でライブを聴いたときにも(チャージ5,000円!!)演奏した。
■SOMEDAY SWEETHEART ~ Woody Herman & his Orchestra 1937
 ウディ・ハーマン(画像)、クラリネットでバップ(bop, bebop, be-bop)に向き合ってきた人だ。

 Woody Herman & his Orchestra-1937
  Tube投稿者によれば1937年録音だそうだが、この演奏、まだバップ寄りの気配は出ていないね。というよりも、それどころか、時代はもうビッグバンド・スイング後期なのに、つまり、ベニー・グッドマン(Benny Goodman/画像)なんか華麗に吹いてみせているのに、そして、バップ幕開けにさしかかるころなのに、ハーマンのフレーズ、まあ、意識してのことだろうけど、ジョニー・ドッズ(Johnny Dodds/画像)というか、ジミーヌーン(Jimmy Noon/画像)みたいに吹いているね。
 なんだね、大橋巨泉は、日本が鈴木章治(画像)一色のときに、つまり、「すずかけの道(鈴懸の径)」の大ヒットで、「クラリネットといえば鈴木章治」みたいなことになっていたんだけど、スイング→「中間派」(「中間派」ってことば、巨泉が名付け親だという)ないし、スイング→バップという流れとの相関で、自分は北村英治の方を買うと評価したんだ( 巨泉ってジャズ評論家だったんだ)。
ハーマンやなんかを聴きこんだんだろう、北村さんは、レコードが擦り切れるほど。
 チャージ5,000円も払ってライブを聴いたって件だけど、そのとき、仕方なくそうなってしまったって事情があったんだよね。北村ライブにそれだけの値打ちがないなってことをいっているのでは毛頭ないんだけど。


■Bing Crosby - Someday Sweetheart.wmv
ビング・クロスビー
 そして、歌はこういうものだ。

■歌詞/日本語訳
[歌詞のソース]
①コーラス部分は、上に掲げてあるBing Crosbyの唄のバージョンである。ネット記事を土台にして、唄を聴き、細かい修正を加えた。
 クロスビーは、バースを唄っていない。
②バース部分は、同じく複数のネット記事を土台にして、Gene Austinの唄を聴いてピリオド、カンマなど細かい修正を加えたものである。

                            Someday Sweet Heart
                                                
  (m)John C Spikes (w)Benjamin Spikes,  1919
(verse)
You toled me that you loved me true,
    and I believed in you.
You broke your vow and now somehow
    it seems I'm always blue.
But there'll come a day when you're far away.
 
You'll sit alone and cry, for me you'll sigh,
 
And for the days that have gone by
. 
 
                                                      
(chorus)
Someday, sweetheart,
You may be sorry
For what you've done
To my poor heart.
And you may regret
Those vows that you've broken,
And the things that you did to me
That made us drift apart.

Oh, you're happy now,
And you can't see how
Those weary blues
Will ever come to you.
But as you sow,
So shall you reap, dear.
And what you reap
Will gonna make you weep,
Someday, sweetheart.

      ---interlude---

Someday, sweetheart,
Oh you're gonna be sorry, oh yes,
For what
have you done 
(本来、"what you have done"のはずだけど、意識的に倒置したか)
To my poor heart.
And you may regret
Those vows that you've broken, oh-oh-oh-oh!
And the things that you did
That made us drift apart.

Oh, you're happy now,
And you can't ever see how
Those weary blues
Ever gonna come to you.
But as you sow-ho-ho,
So shall you reap,
And what you reap
Is gonna make you weep,
Someday............
    Come on baby,

Have a heart,
Don't you tell me
That we have to part.
You know I've loved you
From the start,
You'll rue the day,
And blue is the day
You break my heart.


                                        サムデイ・スイートハート  (独自訳)
(バース)
君は、僕をほんとに愛しているといい、
君という人を、僕は信頼していた。
なのに、君は誓いを破り、僕はずっと暗い気持ちでいる。
だけどね、いつか後悔する日がやってくる。
遠くで、一人で座って、泣くんだ。嘆き悲しむんだ、
僕を失ったことを、過ぎ去た日々のことを。

 (コーラス)
ねえ、君、後悔するよ、
僕にやったこと、心を傷つけたこと。
後悔することになる、
誓いをいくつも破ったこと、
僕にしたこと、
あれやこれや、二人を離れ離れにした仕業を。

そう、今は幸せだってか、
暗く悲しい気分になることなんか、この先ないってか。
だけどな、君は種を播いたんだ、
だから、刈り取るはめになる、そう。
そして、刈り取ったもので、泣く羽目になる。
いつかね、君。

   ――間奏――

いつかね、君、
そう、後悔することになる、ウン、
僕にやったこと、
――なんてことをしてくれたんだ――、心を傷つけたことを。
後悔するだろう、
誓いをいくつも破ったことを、コノオ、コノオ・・・・・。
僕にしたことを、
あれやこれや、二人を離れ離れにした仕業を。

そう、今は幸せだってか、
暗く悲しい気分になることなんか、この先ないってか。
だけどな、君は種を播いたんだ、播いたんだぜ。
だから、刈り取るはめになる、そう。
そして、刈り取った物で、泣く羽目になる。
いつかね...........

      .....だから、君、
だから、考え直しておくれ!
いうなよ、
別れようなんて。
ずーっと、最初から
愛してるってこと、知ってんだろ。
その日のことを後悔するぜ、
そう、その日ってのは、悲しみの日だ、
僕を失恋させる日だ。


Gene Austin-Someday Sweetheart Victor Records-VE

 ジーン・オースティン。バース部分を聴く用のために掲げておく

Gene Austin-Someday Sweetheart Victor Records-VE-78-20561-1927
Gene Austin/画像。1928年のMy Blue Heaven(私の青空)など、数々のヒットを飛ばした大歌手だ。作詞や作曲も手がけた。

[2013.4.4] ↑上のTubeが機能しなくなっていたので↓
下のものと差し替える(同じもの)。
■Gene Austin - Someday, Sweetheart

 

                   -- --- ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆-----

[Someday You'll be Sorry]
 さて、こういうことなんだが、このSomeday Sweetheartの歌詞を知って、「なんだ、よく似てるな」と感じた曲があった。
    Someday You'll Be Sorry(サムデイ・ユール・ビー・ソリー)
 という曲だ。
 ルイアームストロング作詞作曲の歌だけど(1946)、特殊層の人々のあいだで人気の歌だ。裏からいえば、特殊層にしか知られていない歌だ。
 すごくいい歌なんだけどね。

 ――真夜中にベッドでふっと目が覚めて、曲が頭に浮かんだ。寒かった、すごく寒かったんだが、すぐに、そこにあったトイレットペーパーに音符を書いた。
 妻のリル(リル・アームストロング、リル・アーデン)が、動きに目を覚まし、「あんた、だいじょうぶ」と気遣った――


 たしか、こんなことをいっていたね。「サッチモ自叙伝」というレコードにおいて、当人がこの曲の冒頭で語っていることだ(曲の説明、想い出話などを、曲を流す前に語る部分)。(レコードは残っているんだけど、動かす環境がなくなってしまっているので確認できない)

■Louis Armstrong - Someday You'll Be Sorry

  Tube投稿者によるデータを掲げておこう。
Louis Armstrong and his All Stars from 1947
Armstrong, Louis (Trumpet, Vocal), Hackett, Bobby (Cornet), Teagarden, Jack (Trombone, Vocal), Hucko, Peanuts (Clarinet, Tenor Saxophone), Caceres, Ernie (Clarinet, Baritone Saxophone), Guarnieri, Johnny (Piano), Casey, Al (Guitar), Hall, Al (Bass), Cole, Cozy (Drums)


 コンサートなんかでこの曲をやるときは、スキャットを交えた、おどけ、ふざけ調でやることが多いんだけど(YouTubeの場に、そういうのがいくつかある)、ここでは、哀愁を帯びた風情で、じっくりと唄っている。

■Lee Wiley - Someday You'll Be Sorry
 他のアーティストによるこの唄の吹き込みは、これ以外にほとんど例がないようだ。
 

       「しっとり」ということばがぴったしだね。
 こういう人だ。(Wikipedia、[Audio-Vidual Triviaという日本語のページ])
Photo                                                (ココから)

■歌詞/日本語訳(独自訳)
         Someday you'll be sorry.
                                                      Louis Armstrong, 1946
Someday you'll be sorry.
The way you treated me was wrong.
I was the one who taught you all you know.
Your friends said you to make me sing another song.
(Your friend has toled you)

So good luck may be with you,
And all your futures you want, dear.
(And all your feature days be clear.)
There won't be another who treat you like your brother,
Someday you'll be sorry dear.
          (茶色部分はLee Wiley)
    

        サムデイ・ユール・ビー・ソリー(
いつか後悔するよ)
いつか後悔するだろう。
君が取った態度はまちがっている。
君にいろいろ教えたのは、この僕だ。
君の取り巻きは、僕と別れて出直せと告げるんだろうけど。

そう、仕方ないね、幸運を祈る。
将来の希望が実現するように祈るよ。
だけど、君を兄のように扱ってくれる人は、もう現れない。
いつか、きっと後悔する。 

◆◆◆◆◆◆◆◆
■Louis Armstrong Someday Sweetheart
  Someday SweetheartとSomeday You'll Be Sorry。後者はサッチモの作品、詩の内容はよく似ている。この関係で、この曲をこの人がやっているTubeを掲げるのも一興だろう。

 

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