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2012年6月27日 (水)

ネルソン・デミル(Nelson DeMille)のJohn Corey Series(「ジョン・コーリー」連作)、物語の時代推移一覧(それぞれ、いつ起きた事件か)――ジョン・コーリー言行録その7

2012.6.27
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 ネルソン・デミル(Nelson DeMille)の小説群のなかに、ジョン・コーリー(John Corey)という主人公が活躍するシリーズ物がある(
下に、その一覧)。これが、おもしろい。
 おもしろさの40%ぐらいは、コーリーという人物の「おもしろさ」に負っている。そう考えている。そこで、どういう男なのか、どういうことをし、どういうことを考え、どういうことをしゃべる男なのか、一端を紹介してみたい。「ジョン・コーリー言行録」として、記事を何度かに分けて。
 英語表現の勉強
にもなろう。
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 このところこういう記事を書いてきている。その関係で、それぞれの作品で描いている物語がいつの時期のものか、言い換えれば、時系列上での相補関係がみえてきた。興味のある人もいよう。参考までに掲げておく。

[2013.1.7追記]
   
この「とぼけぶりがおもしろい。例えばこうだ」シリーズ記事の全貌とリンクを末尾に掲げたので、参照されたい

[3013.2.23追記]
  末尾にも記しているように、この記事の更新版ともいえる記事を2013.1.20に書いて載せている
(時代推移一覧) 時系列推移のまとめにCoreyシリーズの新作"The Panther"(2012.10月)を含めるととも、Paul Brennerシリーズ(2作品)をその時代推移のなかに組み込んだ。 

◆◆◆◆◆◆◆◆
 まずは、シリーズとはどういうものなのか、その全容を示しておかなければなるまい。

[ジョン・コーリー
(John Corey) シリーズ}

    1.Plum Island
(1997), ISBN 0-446-51506-X
    2.The Lion's Game
(2000), ISBN 0-446-52065-9
   3.Night Fall
(2004), ISBN 0-446-57663-8
    4.Wild Fire
(2006), ISBN 0-446-57967-X
    5.The Lion
(Sequel to The Lion's Game) (2010), ISBN 0-446-58083-X 
     6.The Panther (
2012,10月予定), ISBN 0-446-58084-7
   
(データはWikipediaから。下の画像に映っている手持ち本は、上記のISBNデータとは一致しない)

  
5                         (手持ちの版)
 作品の発表/刊行時期は上記のとおりだが、
 それに対して、シリーズの物語は、――ということは、John Coreyが生活していくなかで身辺に起きる事件、というか、職業生活の上でかかわる事件ということだが――、それは次のように推移する。掲げているのは、それぞれの物語の開始時の日付ないし時期である。たいがい、物語は1-2ヶ月で終わる。
 
・Plum Island(1999年9月) →
・The Lion's Game( 2000年4月) →
・Night Fall( 2001年7月17日)→
          ――9.11事件、2001.9.11発生――
・Wild Fire(2002年10月11日)→
・The Lion(2003年5月)

 以下、時期をこのように断定する根拠を記しておく。

■Plum Island

 1999年9月。
 Labor Day(労働祝日、9月第一月曜日)が過ぎ、autumn equinox(秋分)がまだという時期。
 1ページにこういう記述がある。

 ニューヨーク市警(NYPD)殺人課刑事John Coreyは、この年の4月12日に、マンハッタンの路上でヒスパニック系二人組、おそらくはコロンビア麻薬マフィアの関係者だが、それに撃たれて、まあ、果敢に銃撃戦をやってはみたのだが、及ばず、まあ、及ばなかったことはどうでもいいが、いや、よくない、なんかだらしないような気がして腹立たしいが、とにかく、撃たれて、死にかけた。
 命をとりとめ、ロングビーチで、叔父が所有している別荘で静養している。業務上負傷休暇だ、もちろん、有給だ。

 この第一作が描いている世界の時期は、シリーズ後続編から逆算する方法でしか確定できない。すなわち、Wild Fire(2002年)→2年前がThe Lion's Game→1年前がPlum Island。こういう図式である(下の関係欄の記述参照)。

■The Lion's Game
  2000年4月。
 It was a nice spring day. (3ページ)
   すばらしい「春の日」だといっている。
 この月の1年前に路上で死にかけた。(5ページ)
      一年前の「この月」とは、4月のことである。
  年度の判定は、後続作品Wild Fireの記述から導かれる(下の該当欄参照)。

 コーリーは、ニューヨーク市警察を辞め、――前作、プラム・アイランド事件での活動というか、大活躍なわけだが、それを服務規律違反だとして処罰すると迫ってきたクソ官僚主義と対決して、結局、現行年収の3/4(四分の三)を生涯支給するという内容の「身体障害による職務従事不能退職年金」をとりつけて、それと引き換えに辞めて―― 、連邦司法省傘下のATTF(Anti-Terrolrst Task Force)テロリスト対処特別部隊で働き始めた。
 大活躍し、事件終了後(犯人国外逃亡し、完全解決に非ず)、FBI特別捜査官と、もちろん、そういう人種だから弁護士身分保持者なのだが、まあ、とにかく、中西部WASP族子孫の、ケイト・メイフィールド(Kate Mayfield)と結婚する。おふくろも、妹も、超美人(looker)だ(925ページ)。
 ケイト? もちろん、超美人さ。肉体もいいよ。ミス/ミズFBIコンテストをやれば優勝間違いなしだ。
 性格も、いい、ウン?・・・・・・待て、それはどうか、ウーン、いちがいにはいえないか、ウン、いいんじゃない?

■Night Fall
 2001年7月17日。
 冒頭、コーリーと妻ケイトが、というよりも、コーリーは運転手役で妻に付き合ってるわけだが、とにかく、二人が、「TWA Flight 800」事件の5周年忌儀式に参加する(20ページ)。
 「TWA Flight 800」事件とは、「トランスワールド航空800便墜落事故」のことであり、発生日は1996年7月17日である。毎年、7月17日に記念追悼式が行われている。

 コーリーによる真相暴露を恐れる政府上層部、CIA、FBIの画策によって、二人はアフリカに飛ばされたりする。つまり、アフリカ勤務を命じられたりする。

■Wild Fire
 2002年10月11日
 デスクから腰を上げてコーヒーバーに歩み寄った。ポットの上方の壁に司法省指名手配犯人の写真が貼ってある。ほとんどがモスリム紳士だ、そのうちの虫けらナンバーワンがAsama bin Lden(オサマ・ビン・ラディン)だ。2ダースほどあるポスターのなかには、Asad Khalil(アサド・カリル)、別名"The Lion"(ザ・ライオン)のものもある。
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①Mr.カリルと出会ったのは2年ほど前のことで・・・・・・。

 カウンターの上にあるNew York Times(ニューヨーク・タイムズ)に目をやった。②今日、2002年10月11日の一面大見出しは、「議会、ブッシュ大統領にイラクへの武力行使を認める。大幅な権限を与え・・・・・・」といいうものだ。
  3-4ページに、こうある。
 ①と②から、The Lion's Gameの年度が2000年であることになり、Plum Israndが1999年ということになる。

■The Lion
 2003年5月。
 5月の気持ちのいい日。
 (Anyway, it was a nice day in May, and the big ornamental clock across the street said 3:17. /とにかく、5月の気持ちのいい日で、通りの向こうにある大きな装飾時計の針は、3時17分を指していた)(4ページ)

 「君は、報告書でいっているね。、3年前の元のLion事件で働いた我が部隊の面々に復讐するために、Asad KhalilがCONUS(アメリカ合衆国本土)に舞い戻ってきたと」。
 「そうです」。 (110ページ)
 The Lion's Game(200年4月)事件が「3年前」→現在は2003年。

 ケイト、危うく死にかける。

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[2013.1.23追記]
 ジョン・コーリ・シリーズの関連記事一覧を下に掲げておく。追々、記事の追加に連れてメンテナンスを施していく予定である。

記事シリーズ一覧 (2013.1.23現在)
   1.ジョン・コーリー言行録、その1(2012.5.26)
   2.ジョン・コーリー言行録、その2(2012.5.29)
   3.ジョン・コーリー言行録、その3(2012.6.4)
   4.ジョン・コーリー言行録、その4(2012.6.6)
   5.ジョン・コーリー言行録、その5(2012.6.14)
   6.ジョン・コーリー言行録、その6(2012.6.18)
   7.ジョン・コーリー言行録、その7(2012.6.27)

 <<<以下、John Corey Series関連記事>>>
   8.少年時代回想、The Lion記事(2012.5.24)
  9.新作The Panther記事(2013.1.15)

 10.シリーズ物語の時代推移一覧(2013.1.20)
  (言行録その7の、新作The Pantherを加味した更新版)

 

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コメント

ジョン・コーリーのシリーズはPANTHER以降も続いているようですが、もう読む価値ないですか?

投稿: dantess | 2016年12月 9日 (金) 15時48分

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